台湾本島内や離島を結ぶ交通網はよく整備されているほか、台北都市圏と高雄都市圏には一部高架・一部地下の新交通システム「MRT」が縦横に走り、大多数の名所や観光スポットを結んでいる。鉄道には、「台湾鉄道」と「高速鉄道」がある。台湾鉄道は台湾本島を周回する在来線で、高速鉄道は台湾西部を台北から高雄まで一時間半余りで直結している。また、観光客のニーズに対応した「台湾好行」シャトルバスが、台湾鉄道や高速鉄道の駅を起点に各地の主要スポットを結んでいる。
台湾には桃園空港、高雄小港空港、台北松山空港の三つの国際空港があり、世界の主要都市との間に直航便が運行されている。一方、台湾島内の交通は鉄道と自動車交通が主であるため、航空国内線は主に台湾東部(花蓮・台東)と離島(澎湖・金門・馬祖)へ運行している。
高雄小港空港と台北松山空港は共に市の中心部に近く、いずれもMRTの駅が併設されている。
桃園空港から市内へのリムジンバス:チケットは各社カウンターにて販売。第一ターミナル乗車場:入国B1層バス乗り場。第二ターミナル乗車場:一階入国ロビー東北側外周。台北市内までNT$110-140元、約60分。
桃園国際空港
http://www.taoyuan-airport.com
台北国際ターミナル(松山空港)
http://www.tsa.gov.tw
高雄国際ターミナル(小港空港)
http://www.kia.gov.tw
台北MRTと高雄MRTの駅構内には、自動券売機があるほか(両替機も設置)、各種プリペイドカードは各駅の案内所で買うことができる。MRT運行時間は通常06:00-24:00。
台北MRTの「片道」料金は各駅間の距離によりNT$20からNT$65まであり、切符は当日のみ有効。MRTを幾度も利用する予定なら、24時間券・一日券のほか数日自在に利用できるフリーチケットあるいはデポジット付きの悠遊カード(Easy Card)、一卡通(iPASS)の利用がお薦め。台北MRTの「台北観光護照(Taipei Pass)」には一日券・二日券・三日券・五日券があり、有効期限以内なら、台北MRT・台北市バス・新北市バス(猫空ロープウエイは除く)に無制限に乗車できる。
台北MRT http://www.metro.taipei
高雄MRT http://www.krtco.com.tw
台湾本島を巡る鉄道列車は、その等級によって区間車・復興号・莒光号・自強号などに分けられ、日程や予算に応じ選択することができる。週末や連休はあらかじめ予約をした方が安心。自強号の隊列に近年太魯閣(タロコ)号・普悠瑪(プユマ)号といった新型列車が導入され、主に台湾東部を運行している。
台湾本島周回の本線のほかに、阿里山線・集集線・平渓線・内湾線といったローカル線もある。これらは主に観光を使命とした列車である。
台湾鉄道列車時刻表
http://twtraffic.tra.gov.tw/twrail
台湾鉄道にはTR-PASS三日および五日券、平渓・内湾・集集等支線および東北角一日周遊券・花東悠遊券がある。詳細はオフィシャルサイトへ。http://www.railway.gov.tw
高速鉄道
台湾高速鉄道は現在、南港・台北・板橋・桃園・新竹・苗栗・台中・彰化・雲林・嘉義・台南・高雄左営の12駅が営業中。最高時速三百キロで、台北と高雄を最速一時間半で結んでいる。座席は指定席と自由席に分かれ、駅の窓口や自動券売機のほかインターネット・コンビニ・スマホでも切符を購入できる。
台湾高速鉄道はJR東海・JR西日本が共同開発した700系改良タイプを採用
台湾高速鉄道列車時刻表
http://www.thsrc.com.tw
台湾の主要都市間を結ぶ長距離高速バスは、深夜も含め路線が多彩なうえに料金がリーズナブルなことから、庶民の貴重な足となっている。高速バスは通常予約なしに利用できるが、旧正月期間は高速道路が渋滞するため要注意。台北には、MRT台北駅とMRT市府駅横に、大型のバスターミナルがある。
「台湾好行」バスは、観光客向けに企画されたシャトルサービス。台湾鉄道・高速鉄道の主要駅と周辺の観光スポットを結んでいるので、個人旅行のツーリストにとってありがたい存在となっている。
「台湾観光バス」は旅行業者が台湾全島の主要スポットを結んで運行している。ホテル・空港・鉄道駅までの送迎があり、少人数でも出発してくれるので安心かつ便利。全行程に日本語ガイドと保険がついている。
台湾好行
http://www.taiwantrip.com.tw
台湾観光バス
http://www.taiwantourbus.com.tw
市内遊覧バス
二階建ての高雄観光バスは今年7月から試運転開始。ルートは市立図書本館・駁二特区・西子灣などのスポットを巡り、一周約40分。一日券を購入すれば、自由に乗車・下車を繰り返すことができる。車中では中国語・英語・日本語・韓国語のアナウンスと周辺ガイドあり。
タクシー
台湾主要都市のタクシー料金システムはそれぞれの自治体が定めている。一部の地方都市や長距離タクシーでは、メーターを用いないので、乗車前に料金を確認しよう。英語が通じる運転手は多くないので、目的地の名称や住所を中国語で用意しておこう。
現在旅行業者により観光タクシーのサービスが提供されている。人気のコースを1人から4人で回れるので便利。英語・日本語の多少できる運転手が配置されている。
易遊網 台湾観光タクシー
http://www.eztravel.com.tw/event/taxi/
市内バスは大半が均一料金。郊外に出るときは二倍の料金がかかる場合がある。それを「二段票」ともいう。均一区間ではたいてい降車の際に料金徴収。「二段票」の場合は乗車・降車の際にそれぞれ徴収。乗車の際に運転手の上方のランプで、上車(乗車徴収)あるいは下車(降車徴収)の別を確認する。車内ではつり銭が出ないので、小銭あるいは悠遊卡(Easy Card)を用意しよう。
環境への関心から近年はサイクリングブーム。現在台北市・新北市・桃園市・新竹市・台中市・彰化県・嘉義市・台南市・高雄市・屏東県に公共自転車システムが導入されている。いずれも悠遊カード(Easy Card)と一卡通(iPASS)が利用可。駐輪場にあるKIOSKにカードと携帯端末をかざして登記すれば駐輪場間、自由に自転車を借り出して返却できる。
悠遊カード一卡通とは、台北MRT・高雄MRT・台湾鉄道・市バス・高速バス・渡し船にも利用できるマルチなプリペイドカード。レンタル自転車や駐車料金の支払いにも使用できる。詳しい内容はHPへ。
悠遊カード http://www.easycard.com.tw
一卡通 https://www.i-pass.com.tw