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2016台北国際トラベルフェアー過去最高の出展者数と入場者数

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文/吉岡桃太郎  写真/張家馨

 11月4日から7日にかけて台北で開催された台湾最大の旅行の祭典「台北国際トラベルフェア」(ITF Taipei)。4日間の入場者数は4年連続で30万人を越え、昨年よりも約1万3千人多い36万1,071人と過去最高を記録した。特に今年は2日目の5日(土)と3日目の6日(日)が天気にも恵まれ、1日の入場者数がそれぞれ10万人を越え、入場規制が行われるほどの盛況ぶりで、日本からは60あまりの企業・団体が出展し、例年通り台北世界貿易センター1館1階の吹き抜けのDエリアに「日本ゾーン」が設けられた。
 

ご当地ならではをアピール

 台湾人の訪日観光客はリピーターも多く、従来の「四季折々の景色」「豊富なグルメ」といった横並びの定番文句では、説得性に欠けるようになってきているようだ。そこで今年はご当地ならではのもののアピールに力を入れているブースが目立った。
 

 ご当地ならではの筆頭株はやはり「祭り」だ。台湾人にとっては新鮮なものも少なくなく、ご当地の文化にも触れることができる。巨大紙風船のパネルが目を引いたのは、東北ブース内にある秋田県特設エリアだ。「秋田県よりも知名度の高い『秋田犬』を前面に押し出し、ちょうど旧暦の小正月に開催される『上桧木内の紙風船上げ』といった秋田ならではの祭を紹介している」(秋田県観光文化スポーツ部観光推進課の新藤匡貴氏)。また、千葉県のブースでは佐倉の秋祭りや成田祇園など、北総四都市(成田、佐倉、佐原、銚子)の魅力を紹介。「千葉に宿泊する台湾のお客様も増えている。今回は千葉ならではの祭を紹介する」(千葉県商工労働部観光誘致促進課の高山裕明氏)。台湾人の一番人気はやはり東京で、成田空港まで飛んでそのまま千葉を素通りして東京へ行ってしまうケースもあるようだが、千葉に立ち寄る人も増えているという。このほか季節の祭りでは、栃木のブースでは足利市の「大藤まつり」、九州のブースでは北九州市の「河内藤園」などを紹介していた。
 
 

 祭り以外にご当地ならではの体験ができるのがLCCなども就航して直行便が増えた沖縄だ。「11月は台湾の方に沖縄をいろいろと体験していただけるイベントを(台湾で)毎日開催している。ピクニックのイベントもやる」(沖縄観光コンベンションビューロー台北事務所の林秀佳氏)。
 

 それからご当地ならではといえば、伝統工芸も見逃せない。鹿児島県のブースでは和服姿の女性が「薩摩切子」を手にとってその魅力を紹介。「薩摩切子は鹿児島の伝統工芸で作業工程も複雑。それを仙巌園で見学できる」(仙巌園の黄恭恵氏)。仙巌園(旧集成館)は昨年、「明治日本の産業革命遺産」のひとつとして世界遺産に登録されているが、今年は初めて日本ゾーンにそのブースが設けられた。「軍艦島や旧集成館など、多くが九州に集中している。台湾の皆さんにも日本のそうした文化に触れてもらいたい」(一般財団法人産業遺産国民会議の花田紀子氏)
 

パンフレットからネットへ

 
 ここ数年は台湾人向けの中国語のパンフレットを準備する出展者も増えているが、パンフレットはスペースに限りがある上、写真や文字でしか魅力を伝えられないため、会場で動画などの豊富なコンテンツを準備したネットへ誘導するケースが増えているような印象を受けた。「11月に佐賀熱気球世界選手権が開催され、佐賀バルーンミュージアムもできた。このほか唐津くんちなどの祭や御船山楽園の紅葉など、ネットのコンテンツを充実させているので、会場で誘導している」(一般社団法人佐賀観光連盟誘致推進課の高岡大志氏)。「九州の祭りをサイトでも紹介しているが、交通が不便なところもある。九州の高速道路が定額で乗り放題になる外国人向けの『Kyushu Expressway Pass』が期間限定から通年になったので、二次交通問題が解決できるのでは」(九州観光推進機構海外誘致推進部の安達文俊氏)。会場ではfacebookで「いいね!」すると、グッズがもらえるキャンペーンを行い、ネットへの誘導を促すブースが多かった。
 
 

目立った九州からの出展者

 熊本地震の影響で一時期、台湾からの観光客が減少していた九州からは7団体が出展。ご当地の魅力をアピールした。「来年から新しい観光列車『かわせみ やませみ』が走るようになる。台湾の皆さんにも是非、乗ってもらいたい」(人吉市役所経済部観光振興課観光振興係の井本浩司氏)。「是非、霧島温泉へお越しください」(霧島市役所商工観光部観光課の宗像茂樹氏)。



 JNTO(日本政府観光局)によると、昨年一年間の台湾からの訪日者数は約358万人、今年は9月末までの9カ月間で約323万人と昨年一年間の数字に迫り、年間で400万人を突破しそうな勢いだ。「台北国際トラベルフェア」に足を運んだ人たちが日本を訪れ、今後も観光を通した日本と台湾の交流が深まっていくことだろう。
 
 

魅力あふれる「台湾の窓」に─桃園市 鄭文燦市長にインタビュー

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桃園市 鄭文燦市長
 
桃園市は台湾で人口第五の大都市である。北は新北市、南は新竹県と接し、大台北と隣り合う好立地を占める。近年重要な公共建設や大規模な投資が当市に集まり、外部からの人口の流入が著しい地区で、働き盛りの比重が高いエネルギッシュな町ともいえる。なかでも桃園国際空港を擁する意義は計り知れない。桃園はなによりもまず「台湾の玄関口」として存在する。空港MRT交通システムもまもなく開通する予定で、それにあわせて積極的な観光建設が進められており、その将来性に期待が高まる。今号は鄭文燦市長を訪問し、桃園観光の魅力についてお話をうかがった。以下はその際の内容を編集部で整理したものである。
 

山と海の美景に恵まれる

 桃園(タオユエン)観光といえば、まずは大渓・慈湖・石門ダムといったスポットを想像されると思います。桃園市では、近年それに加えて「都市観光」というテーマを設定し、その実現に向けて奮闘中です。自然景観のみならず、暮らし・文化・産業といった領域にまたがる観光です。桃園は「台湾産業発展の窓」といわれます。台湾の縮図ともいえましょう。高山があり、大海にも面している。海岸線から海拔二千メートルまでその生態が観察できる。まさに台湾の多様さを象徴しています。


 桃園観光の特色をあげますと、台3線・台7線という二つの重要な幹線道路があります。台3線を走れば客家の歴史や文化を探訪できます。台7線は原住民文化と自然景観が魅力でしょう。小烏来天空歩道・拉拉山神木群、さらには石門ダム・大渓老街と周遊できます。


 沿海部を走るのが台61線と台15線です。この路線も変化に富んでいます。海と空を背景に立つ風車群、観音地区の岩礁の生態、新屋の並木道、白沙岬灯台、さらには観光農場から永安と竹圍漁港市場とさまざまな景観と体験が待っているコースが設定できます。


 夜の帳が降りれば、桃園区の中正路夜市、中壢区の中壢夜市、八徳区の興仁花園夜市といったナイトマーケットがスタンバイしています。郷土の味もなかなか豊富です。また華泰名品城・台茂ショッピングセンター・中壢大江・環球ショッピングセンターといった大型モールも控えています。桃園はさらに観光工場が台湾でもっとも多い町でもあります。製造工程を見学したり、自ら手を動かしてDIY教室にも参加できます。
 

都市のイメージを作るイベント

 都市のイメージ作りにイベントの開催が欠かせません。桃園は今年初めて「台湾ランタンフェスティバル」を主催し、参観者など21個の最高記録を塗り替えました。桃園「地景芸術祭」には90万人以上の方が訪れ、好評を博しています。芸術性にあふれた文化観光都市という効果は十分に発揮されたと自負しています。


 今回の地景芸術祭は、初めて新屋・八徳という地区に場所を移しました。「石滬」と呼ばれる魚を追い込む囲いが特徴の海岸線やため池の景観を背景にしたアートを構想したのです。一種の「囲いのない美術館」です。今年はまた地方の風土や観光工場を活かした新屋・八徳ミニツアーも提唱しました。文化体験、地域の民情や産業に根差した旅の在り方を模索しているわけです。


 この地景芸術祭は二年に一回の開催です。よって来年(2017)は、会期の延長という形で、展示作品を追加していく計画です。あわせて国際的なシンポジウムも開催予定で、「瀬戸内国際芸術祭」や「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の関係者や作家を招待して交流できたら考えています。海外の経験にも学んで2018年度の芸術祭に生かしていきたいという趣旨です。これからも地方の文化や美食を取り入れたツアーを企画して参ります。ぜひ当県に足をお運びください。
 

台湾の玄関口として

 国際空港があるということは桃園にとって大きな幸運です。アジアの主要都市から飛び立てば桃園に3時間以内に達することができます。桃園空港の利用者は2016年度4,200万人に達するそうです。この利点を生かして、桃園を世界に発信すべく、欧州・米国・日本・韓国・タイなどの諸国を訪問したほか、中国・日本・香港・シンガポールの旅行博にも参加しました。日本との間で言えば、2016年度、加賀市・香川県・千葉県・成田市と姉妹都市の協定を結びました。この間の交流を通じて、相互訪問の人数は着実に増えています。


 日本からの旅客には、やはりノスタルジックな雰囲気の「大渓(ターシー)」の「老街」(伝統の商店街)をお薦めします。大正時代に建てられた街並みのほか武徳殿・桃園神社といった名所がいまも保存されています。きっと日本の方には感ずるところが多い場所かと存じます。


 また桃園はスポーツの盛んな都市でもあります。台湾プロ野球のLAMIGOチームは桃園球場をホームにしています。当地独特の応援風景はきっと思い出に残ると思います。同時にここは台湾でもっともゴルフ場が集まる一角でもあります。LPGA女子チャンピオンシップも当市で開催されました。さらに私たちは、サイクリング・ウオーキング・キャンピング・民宿などの要素を観光に取り入れて、もっと若い世代に桃園を訪問していただきたいと願っています。


 台北市に近く、国際空港を擁する桃園市は遠来のお客様を温かくお迎えするために、観光施設の整備や資源の活性化に力を注いでいます。主要スポットの環境保護、周辺交通の整合を進め、海外からの旅客も気軽に桃園に泊りがけで滞在いただけるようになれば幸いです。市民を代表して皆様のお越しを心よりお待ちしております。
 

桃園市十大お薦めスポット

 
大渓旧市街
大渓(ターシー)の老街(伝統の商店街)は大正時代の街並みの美しさがよく保存されいるばかりか、人情味にあふれ、台湾ならではの美食が堪能できるとツーリストに人気か高い。韓国MBCテレビもトレンディドラマのロケ地に選び、日本ばかりか韓国でも人気沸騰中のスポットだ。
 
石門ダム
ダム周辺は生態がよく保存され、スポーツ・レジャー・行楽の名所となっている。近年はマラソン大会やサイクリングイベントが開催され、二か所のハーバーからは遊覧船が出航している。環湖公路沿いには多くの景観カフェが並び、アフタヌーンティと湖水の眺望を楽しむことができる。「活魚街」には淡水の活魚を利用した美食レストランが並ぶ。
 

拉拉山神木群
もっとも空港から近い「神木群」は拉拉山(ラーラーサン)にある。夏季にシーズンを迎える水蜜桃は「山間の真珠」と称えられる人気のフルーツ。改修された巴陵古道からは「三亀戯水」と称される山並みの美景が満喫できる。オーナーが人情味いっぱいに接待をしてくれる当地の民宿もぜひチャレンジしたい。
 

小烏来天空歩道
天空歩道は北部横断道路の「霞雲坪」から「復興橋」にかけての東側に位置し、横断道路沿線の人気スポットだ。天空歩道からは滝・渓谷・稜線の眺望が楽しめる。小烏来へ向かう場合、蒋介石元総統の別荘だった角板山行館に立ち寄りたい。当館の「戦備隧道」は一般に開放されており、往時設置された防弾ドアが参観できるほか、長さ100メートルの隧道壁面には3D立体スクリーンが設置されている。
 

白沙岬灯台
観音海岸の白沙岬灯台は台湾で唯一、赤レンガと自然石だけを使った灯台である。赤レンガの隙間を埋める接着剤にはもち米・黒糖・石灰の混合物が使われている。この間の地震や暴風雨に無傷で、先人の知恵に驚かされる。灯台はいまも観音の海に屹立し、海峡を往来する船の安全を守っている。
 

虎頭山歩道
虎頭山公園は桃園最大の都会生態公園。付近には孔子廟・六大歩道系統・明倫三聖宮・日本神社忠烈祠・トーチカ・南崁渓自転車道・楓樹坑といった多彩なスポットを擁する。生態観察・宗教探訪・サイクリング・ハイキング・田園の散策とさまざまな要望にこたえることができる。中でも忠烈祠は神社跡に建設されており、鳥居・参道から本殿・拝殿まで日本時代の状態が完全に保存されている。
 

老街渓親水歩道
南部を流れる老街渓は桃園の重要河川の一つ。二年にわたる浄化作業が功を発揮して、本来の生態が復活しつつある。水辺に親しんでもらおうと「老街渓河濱歩道」「新街渓河濱歩道」という二本の遊歩道が整備され、今では緑に親しめる希少な市民の憩いスポットになっている。
 

龍岡図書館
文人の気風をもつ龍岡(ロンガン)には大戦後多くの「眷村(国軍家族の集落)」が設立された。台湾でもっとも眷村の密度が高い地域ともいわれている。住民の多くは中国雲南省やタイ・ビルマミャンマー国境から移住してきたことから、一種独特の文化と風土をもつことになった。当地には環境に優しい美しい図書館がある。周囲の風景にマッチした独特の外観を擁するばかりか、タイ・ビルマミャンマー・ベトナム・インドネシア・フィリピン・ラオス・カンボジアといった東南アジア諸国の刊行物や図書を収蔵する特色ある図書館である。
 

観光工場
「祥儀機器人夢工場」は産業・教育・娯楽という多機能をもつ観光工場で、ロボットによる楽団演奏、ロボットにによる格闘、ロボットによるテーブルサービスに接することができるロボットファンのパラダイス。「南僑観光工場」では親子で石鹸DIY課程にチャレンジできるほか、點水楼の美食や本場のタイ料理、ドイツビールが堪能できる。「宏亜チョコレート共和国」はアジア初のチョコレート博物館。チョコレートDIYにチャレンジできるほかチョコレートについての歴史や文化が学べる。
 

竹圍漁港
竹圍漁港は北部の三大海産供給基地。美しい景観が愛でられドラマのロケ地にも採用された。入口のレインボウブリッジは竹圍漁港のランドマーク。夜の帳が降りるといっそうロマンチック。遊覧ボートや360度回転レストランはぜひお見逃しなく。付近の蘆竹坑口村は美しい壁画が有名。桃園の純朴な農村風景が立体的に描かれている。韓国MBCテレビがドラマのロケ地にも採用したところだ。
 

街道散策ー大人の街、「民生社区」 緑の並木道を散策

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お気に入りのカフェでは美食とともに緑をゆっくり楽しみたい
 
 
企劃構成‧文/朱佳雯 写真/宋育玫


台北松山空港から徒歩10分圏内の「民生社区」。ここは1960年代にアメリカを参考に官製の住宅建設が進められた一角で、緑地や道路に十分な余裕が感じられる。近年は個性派のショップやカフェ・レストランが続々進駐し、おしゃれな散策エリアへと変身を遂げつつあるところだ。「台北の代官山よ」とも呼ばれ、台北観光の合間に、徒歩あるいは自転車でちょっと巡ってみたいエリアである。
 


ACCESS:
1.MRT松山空港駅あるいはMRT南京三民駅から徒歩約10分
2.市バス2・63・225・248・262・262 区・505・518・ 521・612・612 区・652・672・905・905 副・棕1などで公教住宅・介壽中学・聯合二村あるいは民生社区活動中心で下車


近くの新東市場では地元住民の熱気が体験できる
 

大小の公園には昼下がり、暖かい日差しを求めて住民が憩う
 

民生社区は徒歩のほか自転車ツアーもお勧め

個性的なショップでのお買い物も楽しみの一つ
 

富錦樹(Fujin tree group)と「民生社区」

 「民生社区」の総面積は約3平方キロ。マンションのほか公共施設もよく整っている。「社区(シャーチュイ)」は一種の住宅団地(コミニュティ)をいう。当地区には大小25もの公園や緑地があり、総面積の十分之一を占める。民生東路沿いに商店が並ぶほか、数年前までこの団地は静かに時を刻んできた。しかし「富錦樹」の進駐を契機に、美しい変貌を始める。
 
 


 富錦樹のオーナーJayは台南の出身。かつて日本やアメリカに居住経験があり、海外の商店街文化に関心をもったという。帰国後「民生社区」に拠点をすえ、オリジナルブランドの「Fujin tree 355」や代理販売の「BEAMS」を皮切りに、台北ならではの「Shopping Street」を築く夢を具体化していく。やがて地元住民のみならず、海外からの買い物客も目立つようになり、しだいにショップやカフェ・レストランが進出してショッピングスクウェアの活気を呈してきたという。
 


 富錦樹のモットーは「より美しい暮らしを築こう」。台湾人は価格重視の傾向があるが、Jayは品質とデザインにこだわる商品を普及させたいと考えている。モノを大切にすることで、暮らしぶりや精神生活が変わるという。日本の「BEAMS」・「BEAUTY&YOUTH」・「JOURNAL STANDARD」、スイスの「FREITAG」といったファッションブランドを導入しているほか、「Fujin tree 355」の半数以上はメイドインタイワンの厳選商品である。また「haveAnice479」では東京「カキモリ」・「D-BROS」と提携して文具や雑貨など各種デザイン商品を販売しているほか、随時展示会や期間限定のイベントを開催している。
 



 「富錦樹」はさらに飲食事業にも進出。「Fujin tree 353 café by simple kaffa」は2016年度WBCコーヒーコンクールで優勝した呉則霖とタイアップして、選りすぐりのコーヒー・スイーツ・スナックを提供している。お勧めは半露天のテーブル。陽光とともに富錦街の緑をたっぷり楽しむことができる。さらに海外からの友人をもてなすために台湾料理レストラン「台菜香檳」もオープンさせた。伝統の台湾美食のほか、さまざまなアイデアメニューも次々開発中で、タレントの渡辺直美さんもお馴染みの一人とか。「台菜香檳」そばには将来カフェも開設予定である。


 傘下のメディア「have A nice」には毎月の店舗が集まってパサールを開催している。住民とオーナーが手をつなぐことで「民生社区」ならではの文化を発信したいという。創立から四年を経た「富錦樹」は地域にしっかり根を張りつつ、生活美学をコンセプトにさらに多様な発展をしている。


「富錦樹」オリジナル店鋪情報:
Fujin tree 355
Add:松山区富錦街355号
Open:月曜-金曜12:00-20:30
土曜‧日曜11:30-20:30

haveAnice479
Add:松山区富錦街479号
Open:12:00-19:00 

Fujin tree 353 café by simple kaffa
Add:松山区富錦街353号
Open:9:00-21:00 

台菜香檳
Add:松山区敦化北路199巷17号
Open:12:00-14:00、18:00-22:00

関連店鋪情報および最新ニュース
Web:fujintreegroup.com

SHOP GUIDE

 「民生社区」は緑にあふれ、街道も広々している。台北では希少なエリアだ。進駐するお店も周囲の雰囲気にマッチさせるようにとてもおしゃれ。そして一見目立たない小さな店でもこだわりの品揃えが待っていてくれる。路地裏のうれしいお店を探訪してみよう。

Gather拾集

 
開業一年のGatherは手工芸品やアクセサリーを販売。商品は台湾・フランス・トルコ・スペインおよびアフリカなど世界をカバーする。Gatherはトルコ製純シルクのRumisuの商品を独占販売している。可愛い絵柄のスカーフが人気とか。またスペインANDRESGALLARDO製のアクセサリーは金属に磁器を配したユーモアあふれる商品。台湾デザインブランドPoetry & Iris・Olivia Yaoの精緻な工芸作品もお見逃しなく。いずれもかつてファッション誌にたずさわったオーナーが自ら調達した逸品ぞろい。


トルコRumisuのスカーフ。極上の素材も可愛いデザインが施されている

Add:松山区富錦街429巷2号(新中公園そば)
Open:火曜-日曜12:00-20:00、月曜定休

Impresstyle

広告代理店に勤務していたオーナーが起業した北欧家具店。順調に顧客をのばし、「民生社区」に1950-70年代の欧米中古家具専門店を開いた。往時大戦後の経済復興期で、意欲的な創作がおこなわれた黄金時代にあたる。店内には照明器具やテーブル・椅子などの家具のほか多彩な雑貨が並ぶ。カフェ開業の準備をする人のほか一般市民も宝探しに訪れる。店主のこだわりは「よそには絶対見つけられないもの」。年に数回は買い付けに渡欧するという。


Add:松山区新東街51巷33号
Open:火曜-日曜13:00-20:00、月曜定休

Beans&Beats

もとは音楽の創作を手掛ける「顔社(KAO!INC.)」の工房だった。飲食業界にも興味をもっていたオーナーが一階をカフェに改装して、各種ドリンクやアルコール、スナックやスイーツを提供している。地下一階はオフィスおよびレコードショップ。顔社制作のCDやHip-Hopあるいはジャズのレコードを販売している。当店のお勧めスイーツは「Handmade cake with Caramel Jam」。一見素朴な佇まいだが、手作りのバターやキャラメルシロップ、アーモンドを使用した精緻なケーキで、思わず無口になってしまう逸品。
 


Add:松山区富錦街346号
Open:カフェ11:00-19:00
      CDショップ13:00-19:00

哈古小館

 
2011年に富錦街に進駐。オーナーはオーストラリアで本場の欧風メニューを学んだという。週末にはサンドイッチやオムレツなどのブランチを提供。クラシカルなメニューにワインやビールをあわせていただくのが当館のスタイル。美味かつ価格もリーズナブルなことから人気が高い。前菜の「伝統手作りポークゼリー」は豚の頭皮といったコラーゲン豊富な部位の煮こごり風。テーブルに出す前に再度焼き目をつけるのがみそ。最後は、ワイン・マスタード・ハンガリーペッパーで味を整える。メインディッシュの「アメリカンリブステーキ」はレア風味に焼き上げ、塩やワサビでいただく。生野菜とベークドポテトがつく。
 


Add:松山区富錦街469号
Open:水曜-金曜11:30-14:30、17:30-21:30
土曜‧日曜9:00-14:30、17:30-21:30
月曜‧火曜定休

4MANO CAFFE民生店

民生店限定スイーツ「黒ごま抹茶もちワッフル」とイタリア伝統風味のチキン料理Panini
 
WBC世界コーヒーコンクール台湾大会で優勝経験を持つ張仲倫は「コーヒープリンス」の称号がある。4MANOは現在忠孝店および晶華店を擁するが、民生店はもともと彼が十数年前にコーヒーを学び始めた出発点だったという。思い出深い店舗を白と金色の二色で大胆に改装し、床までの大きな窓から陽光と緑をいっぱいに取り入れた。イタリアンコーヒーのほか各地のストレートコーヒーをそろえる。当店のラテは、「推圓」(渦?)。一見素朴ながら相当の技術を要するという。表面は鏡面のような光沢を発し、コーヒーとミルクが見事に融合している。




Add:松山区民生東路四段123号
Open:11:00-22:00

那良麺

小皿のおつまみや味噌汁もお店の自家製
 
木目を生かした内装で、店内にはフランスの民謡が流れ、まるで欧州のカフェにいる趣きだが、実は若い夫婦の開いた涼麺店。「涼麺」は台湾風の冷麺。食材を重視する二人は厳選の手作り醤油と60年の歴史を誇る黒酢、そして自製のシロップとごまだれを使用する。麺は生麺をその場で茹でる方式。なかでも季節の野菜と海藻をたっぷり使った「サラダ冷麺」が人気とか。オリジナルの花椒油やラー油をお好みでちょっと足すのが秘訣。




Add:松山区富錦街510号
Open:火曜-金曜10:00-14:00、17:00-20:00
土曜‧日曜8:00-15:00、月曜定休

有時候紅豆餅

 
2015年創業、「微熱山丘」そばより現在地に移転したデリバリー中心のお店だが、近くの公園で熱々を頬張る人たちも少なくない。小豆餡餅のテイストは小豆餡・バター・チーズポテトの三種。小豆餡は一粒一粒が食感がたまらない。チーズポテトは濃厚なチーズ香りとポテトのほくほく感が人気。無糖の紅茶といっしょにどうぞ。
 


Add:松山区延壽街399号
Open:火曜-日曜12:00-18:30、月曜定休



 

コラムー台灣の光 第24回 「君はQQを体感したか?」

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みなさんこんにちは。このコラムでは、台湾常連観光客である私(胖太子)の目線から見た台湾のよいところやよいものなどを「台湾の光」として読者の皆様にお届けしています。
 

 日本政府観光局の調べによると昨年は台湾から367万人以上もの方が日本へ訪れたそうで、私の周囲でもたくさんの友人が日本へ来てくれました。その友人たちとはカタコトの中国語を使って会話することが多いのですが、毎回私が悩むのが日本語の擬音語や擬態語を中国語でどのように表現するかということです。台湾で使われている中国語にも擬音語や擬態語はもちろんあるわけなのですが、私のボキャブラリーが少ない理由を差し引いても、どうも日本語の語感を中国語でうまく表現できている感じがしません。
 

 その一方で、台湾で使われている言葉で日本語に置き換えることが難しい擬態語もあります。そのひとつが「Q」や「QQ」という表現です。私がこの単語に初めて出会ったのは、まだ台湾へ通い始めたばかりの頃、「青蛙撞奶」(タピオカミルク)で有名な陳三鼎というお店へ友人が連れて行ってくれた時だったと思います。当時は今より会話ができなかったので、電子辞書などを使いながら友人と筆談で会話ということが多かったのですが、友人から「這裡的青蛙撞奶很好喝,珍珠很Q」とメモを見せられた時は戸惑いを覚えました。最初は「青蛙」「珍珠」という単語からカエルのオスの局部(よくよく考えれば、カエルのオスに人間のような局部はないのですが・笑)が出てくるのかと不安を覚えた私でしたが、質問を重ねていくと、青蛙撞奶がこのお店のタピオカミルクの名称で、珍珠がタピオカだということがわかりました。しかし、「QQ」という言葉は電子辞書にも載っていないし、自動翻訳で検索しても出てきません。友達に聞いても「QQ就是QQ啦,哈哈哈(QQはQQだよ、ハハハ)」という答えが返ってくるばかり。もやもやしながらホテルへ戻り、台湾在住の日本人の友人に聞くと、「食感がいいとか、もちもちしているとか、歯ごたえがあるというかそんな意味だよ。でもやっぱりQQはQQが一番しっくりくる」と言われました。なるほど、確かにそういわれてみればそんな気がするもので、あのタピオカのもちもち・プニプニした食感はたしかに日本語には適当な言葉がないように思えます。慣れてくると、「QQなタピオカ」これが一番しっくりくるから不思議です。
 

 「QQ」という言葉はタピオカの他にも麺やお菓子などの食感を表す言葉として幅広く使われており、夜市の露店や飲食店などでも頻繁に見かけます。百聞は一見に如かず、今度の台湾旅行ではぜひQQを体感してみてください。
 
 

<著者紹介>
胖太子(ぱんたいず)
仕事で台湾を訪れるうちに、いつしか仕事を忘れて台湾を訪れるようになった日本人。最近は季節に1回どころか月に1回台湾を訪れないと発作が起きる。外見は「電音三太子」にそっくりとかなんとか…。
 

台湾鉄道ー内湾線 幸せは、懐かしい風景の中に。鉄道で巡る、山里の旅。

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企画構成/朱佳雯 文/高田雅子 写真/宋育玫



台湾鉄道新竹駅を起点とする、全長27.9kmの内湾線は、素朴な田舎の風情が楽しめると人気のローカル線。中でも、竹中、上員、栄華、竹東、横山、九讃頭、合興、富貴、内湾の九駅は、「内湾線一線九駅」と呼ばる人気駅。近年は、新竹県政府主導の「一線九駅──台湾漫画夢工場」計画により、一駅ごとに異なるご当地キャラの設置や、新竹オリジナルキャラのラッピング車両の運行など、新たな魅力で観光客をひきつけている。



Access:
台湾鉄道:台北駅から新竹駅までは、自強号で約70分。新竹駅で内湾線へ乗換え。
台湾高速鉄道:新竹駅で下車後、通路連結されている台湾鉄道六家線六家駅へ乗換え、一駅目の竹中駅で内湾線へ乗換え。

内湾線:駅ごとに下車して一日ゆっくり楽しむなら、一日乗車券(95元)の利用がお得。台北駅、新竹駅、六家駅、竹東駅、内湾駅等で購入可。

新竹客運新竹縣快捷6號バス:竹東駅前から内湾大橋(内湾駅前)間を結ぶ快速路線バス。電車の発車時刻の合間に出発するので、タイミングが合えば非常に便利。一区間15元、全二区間。


 

竹東駅


竹東駅は内湾線で一番大きな駅。ホームで観光客を出迎えてくれる竹東駅のマスコットキャラクターは、「甲虫兄弟」。とぼけた表情が可愛い彼らは、記念撮影のベストサポーターだ。


 

竹東動漫園区

 
竹東の歴史や文化、アニメーションおよびクリエイティブ産業の融合を目指し、旧駅舎施設や駅敷地を利用し2015年に整備された。日本や台湾のキャラクターグッズの販売の他、展覧会も行われ、休日は親子連れでにぎわう。
 


Add:新竹縣竹東鎮東林路196號
Open: 9:30-18:00
Ticket:大人120元、学生100元(要学生証)、障がい者60元


竹東市場
 
 
六十年近くの長きにわたり地元の人々に愛されている竹東市場。朝市は、およそ480ほどの店が立ち並ぶ。全国でも最大級の客家の市場となっており、客家の人々の伝統的な飲食文化に触れ、味わうことができる。



馬蛋
 
 
大人の拳大ほどあり、ゴマをまぶした外側の部分がとても香ばしい。皮を割ると、中は小豆餡入りの、さつま芋で作られた黄色く弾力のある餅のような生地。味も形も、中華の点心ゴマ団子に良く似ている。


葉蘭香
 

一押しは米糕(もち米ご飯)。中華粽のような味わいだが、あっさりしており、日本人好み。魷魚焿(スルメイカのとろみスープ)も、ぷりぷりのスルメイカと炸蔬酥(野菜の揚げもの)の食感が楽しく、美味。


古早味甘蔗汁
 

三十年以上の歴史を誇るサトウキビ100%ジュースの人気店。地元っ子のおすすめは、檸檬甘蔗汁(レモンサトウキビジュース)。レモンの酸味が自然な甘さを引き立てる、看板に書かれていないスペシャルメニューだ。



客家のおやつ
 

客家民族の伝統的なおやつは、米から作られたものが多い。米粉を蒸した生地に小豆餡や切り干し大根などを包んだ艾草菜包は日本のヨモギ餅のような、ほっとする味。甘いものはデザートに、おかず系は軽食にぴったり。



 Papa Yard
 

「パパのパパイヤ園」という名の通り、パパイヤは屏東にある店長の実家からの産地直送。看板メニューはもちろんパパイアミルク。できたて20分以内に飲みきるのが一番美味しいとのこと。イートインコーナーあり。

Add:新竹縣竹東鎮東林路152號
Open:日曜-金曜10:00-20:00、土曜10:00-21:00



 

内湾駅


内湾線終点の内湾駅は、林業や炭鉱業で街が賑わっていた時代から現在まで、ずっと街を見守ってきた街の中心的存在。1950年代の懐かしい風情を残した小さな駅は、CMやドラマの撮影地としても人気が高い。
 

内湾老街

 
近年のレトロブームに乗り観光地として人気を集める内湾老街。老街の街屋は、レンガ造りに日本式の瓦葺き屋根など、独特の魅力を放つ。住民の多くが客家で占められる客家の街ならではの、特産の野薑花(ホワイト・ジンジャーリリー)の葉を使った客家粽や、擂茶、麻糬(甘く柔らかい餅)など、各種客家グルメも見逃せない。



内湾戯院
 

街が繁栄を極めていた1950年に開業した木造二階建て瓦葺きの日本家屋風の劇場は、街の衰退とともに閉鎖され、長らく放置されていたが、2000年代に往時の姿に復元。併設の人文客家菜館では本格的な客家料理を味わうことができる。50年代を思わせる内装は映画のセットのよう。化粧室への通路までレトロ感満載だ。
 

Add:新竹県橫山鄉内湾村中正路227号
Open:内湾戯院人文客家菜館11:00-19:00(休日は一時間半延長)


内湾吊橋
 

特殊な二重橋脚の構造を持つ内湾吊橋は、かつては人と車を油羅渓の向こうへ渡す交通の要所であった。現在は油羅渓の雄大で美しい風景を求め、休日には各地から多くの観光客が訪れる。


好品好客希望工場
 

有名漫画家劉興欽の記念館「劉興欽漫畫展覽館」に、フレンチと客家料理の融合が楽しめる新感覚レストラン「品客好客生活餐飲」、デザイナーと地元住民の共同創作ブランドショップ「台灣水色」を併せた注目の新施設。


Add:新竹県横山郷内湾村内湾139-1号
Open:平日10:00-17:00、週末10:00-17:30
火曜日定休
Ticket:NT$50
 

合興駅


2000年に廃棄予定の旧駅舎の管理に名乗をあげた老夫婦の、50年代にこの駅がきっかけで通学中に出会い、後に結婚するに至ったという実話が感動を呼び、合興駅はいつしか恋人たちの聖地となった。別名「愛情の駅」。
 

旧駅舎(薰衣草鋪子)

 
旧駅舎では著名ハーブガーデン薰衣草森林(ラベンダーコテージ)がショップ「薰衣草鋪子」を運営しており、自社アロマ製品のほか、絵葉書や鉄道関連グッズの販売を行っている。ハートの錠前も、ここで購入できる。

 

「回到愛情」、「許願鐘」、「愛情之鎖」

 
「回到愛情」は元切符売り場。たくさんの古時計が様々な時間を示し、ノスタルジックな気分を誘う。恋人たちは「許願鐘」で願いを託し、「愛情之鎖」でハートの錠前に鍵をかけ、愛を確かめ合う。
 

 

小甜心車両

 
駅ホーム目の前の、青い客車を改造したカフェは、パステルカラーの内装が乙女心をくすぐる可愛らしさ。ドリンクメニューの他、パスタなどの軽食や、カップケーキなどのデザートもあり、ゆったりくつろげる。
 


 

コラムー台湾行きっ戻りっ 第1回

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漁村の暮らしを伝える
基隆近郊・八斗子の試み
記録続ける文史工作者たち
 
文、写真/松田良孝
 
 9月16日は中秋節(旧暦8月15日)の翌日に当たり、基隆市東部にある八斗子という漁村では、土地公(台湾で広く信仰を集める土地神)を祀る福霊宮を発着点に約5㌔近くものコースで「練り歩き」(繞境)が行われた。中秋節に合わせて土地公にその年の漁獲を報告し、神に感謝する意味を持つ伝統行事だ。この日に合わせて招かれた付近の廟の神々や、神々を守護する武将「八家将」などが連なり、福霊宮の土地公は、航海安全の神としてやはり台湾で人気の高い媽祖とともに行列のしんがりを務める。爆竹は激しく鳴らされ、耳がしびれたようになってしまうほどだ。
 

 この2週間ほど前、福霊宮では地元の小学生向けに郷土史の講座が開かれていた。八斗子の長老のひとり、杜清池さん(86)が講師を務め、福霊宮の成り立ちや廟の内部などを説明していく。八斗子は「杜」という名字の人たちが福建泉州からやってきて開いた村で、杜清池さんはその末裔に当たる。八斗子で捕れた石花菜(テングサ)を使ったゼリーの試食も行われた。冷やした寒天にシロップを掛け、薄切りのパイン、キウイと一緒に食べると、甘酸っぱくて頭がすっきりした。
 

 台湾では現在、文史工作者と呼ばれる人々が各地でその土地の歴史や文化、風物などの記録・研究を続けている。八斗子の講座は文史工作者たちが中心になって運営している。
 代表者の許焜山さん(61)は八斗子出身。漁民だった父親や兄たちを高校生のころまで手伝い、素潜りで石花菜やアワビを捕っていた。観賞魚用に熱帯魚を捕まえていたこともある。八斗子の人々は豊かな海で暮らしの糧を得てきたのだが、「かつては19種類の漁法が八斗子にはあったが、今はその半数はやらなくなっている。今長老から話を聞いておかないと、八斗子でどのように魚を捕っていたのか分からなくなってしまう」と許さんは心配する。
 

 許さんらは2006年、活動の拠点となる博物施設「八斗子漁村文物館」を開設した。4階建ての建物の1階80平方メートル余りのフロアに漁具や写真、漁船の模型などを展示する。2階部分は、現在は公開していないが、許さんは「漁民や漁業に関する世界の文学作品を集め、漁民文学の拠点にしたい」と意気込む。
 

 9月16日の練り歩きは、約5時間かけて福霊宮へ戻ってきた土地公の神像を廟の中に安置する場面が一つのハイライトである。紙銭から立ち上る煙を乗り越えるようにして神像が返されていく。八斗子の文史工作者たちも福霊宮に張り付き、漁村の記録者としてレンズを向け続けていた。
 

(八斗子の取材では日本女子大学の西村一之准教授の協力を得た)





八斗子漁村文物館の収蔵品について説明する許焜山さん




地元の小学生を対象にした郷土史講座で講師を務める杜清池さん




福霊宮が中秋節に合わせて開いた練り歩きに登場し、立ち寄り先の福清宮でポーズを決める八家将
 
 
松田良孝(まつだ よしたか)
 1969年、さいたま市生まれ。北海道大学農学部農業経済学科卒。八重山毎日新聞記者などを経て、現在はフリー。石垣島など沖縄県と台湾の関係を中心に取材を続ける。著書の『八重山の台湾人』(南山舎、2004年)は、2012年に『八重山的台湾人』として中国語訳され、行人文化実験室(台北)から出版。共著に『石垣島で台湾を歩く:もうひとつの沖縄ガイド』(沖縄タイムス社、2012年)。2014年には小説『インターフォン』で第40回新沖縄文学賞受賞。
 

グルメ特集ーー晴光商圏 懐かしい味に出会える街

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企劃構成/朱佳雯 文/朱佳雯‧林佳瑜‧劉宛昀 写真/宋育玫‧視野創異行銷



晴光商圏は、台北市中山区の中心部に位置し、かつては駐留米軍の顧問団や日本の駐在員に人気のエリアだった。高級な舶来品を早くから扱ってきた商店も多く、羽振りの良さを感じさせる雰囲気も独特だ。おおむね、南北は農安街と民権東路、東西は林森北路から中山北路までがその範囲で、晴光意麺や紅豆餅、切仔麺、麻油鶏などの老舗が数多く並ぶ。雙城美食街は24時間営業しており、地元の人とともに多くのツーリストで賑わう。

 

金佳阿圖麻油雞

 
台湾人は食で体の調子を整える「食補」を大切にする。とりわけ北風が吹くころには、食補や薬膳の店には大勢の人が訪れる。阿圖麻油鶏には酒とごま油の香ばしさが漂い、その鶏肉は瑞々しくて柔らかい。一碗食べるだけで、すぐに体がぽかぽかしてくる。ごま油を使った料理としては、魚やカキなどもある。麺線(台湾風の煮込みそうめん)と併せていただきたい。



Add:台北市中山区林森北路522-2号
Open:月曜-土曜11:00-24:00、日曜11:00-21:00
 

阿富海鮮粥

 
交差点にたつ屋台。揚げ物やカキの麺線などもあるがメインは海鮮粥。エビやカキ、魚肉団子(魚のつみれ?)、イカ、レバー、肉や魚の切り身などが入っており、甘みのある豚骨スープとぷりぷりの米粒の取り合わせが絶妙。パリッと揚がったイカとカキ、エビの3点盛りも併せて注文しよう。



Add:台北市中山区農安街14号(雙城美食一条街23番屋台)
Open:17:30-3:00、月曜定休
 

一級棒燒烤

 
鶏屁股(鶏の尻肉)(ボンジリ)や腸詰、もち米ソーセージ、百頁豆腐(押し豆腐の一種)、串焼きなど屋台に並ぶ食材は多彩。台湾風のてんぷらや豆干(硬めの豆腐)、イカ、鶏もも肉、野菜類などもお薦め。好きな食材を備え付けのかごに入れて店主に渡せば、その場で調理してくれる。付けダレももちろん自家製だ。



Add:台北市中山区農安街14号(雙城美食一条街5番屋台)
Open:17:00-4:00、不定休。
 

老牌山東水餃大王

 
店内は明るく清潔。小皿料理はセルフサービス。餃子は一つ一つ手作り。皮はほどよい厚さで、黄ニラと白菜、豚肉の餡はとてもジューシー。鶏を一羽丸ごと蒸し焼きにした名物「山東焼鶏」は、煮る、揚げる、蒸すといった複雑な行程を経て完成する。香菜やニンニクを加えて酢やごま油を掛けていただく。
 


Add:台北市中山区農安街33号
Open:11:00-21:00
 

阿宏烏骨鶏

 
鶏肉料理、豚肉料理、海鮮とメニューは多彩。一押しは栄養満点の烏骨鶏だ。希少種のため値段もやや高めだが、細やかな味わいに仕上げている。烏骨鶏肉の切盤(盛り合わせ)は、いぶした香りが秘訣の看板料理。スープと麺を強火でさっと合わせる海鮮炒麺もお薦めの逸品だ。



Add:台北市中山区農安街14号(雙城美食一条街26番屋台)
Open:17:00-24:00、火曜定休

 

晴光紅豆餅

 
手ごろな値段と素材の良さが売り。1個10元(約35円)の紅豆餅は今川焼きに似ており、手のひらほどの大きさ。小豆の繊細な甘さと歯ざわりのよい薄皮の取り合わせが絶妙。カスタード味ももちろんお薦め。晴光市場に来たら、ぜひチャレンジしたいスイーツの一つだ。
 


Add:台北市中山区雙城街12巷16之1号
Open:11:30-21:00
 

晴光張媽媽切仔麺

 
50年の伝統を持ち、肥えた舌をも納得させる乾拌麺(和え麺)の店。ニラとモヤシを加え、甘辛ソースの甜辣醤を掛けていただく。麺は、粿條か米苔目(いずれも米から作った麺)を選ぶ。豚の血を固めた「猪血」のスープは、ザーサイとニラ、細切りのショウガと一緒に味わう。乾拌麺との相性が抜群だ。
 


Add:台北市中山区雙城街12巷15号
Open:11:00-19:30、日曜定休


阿香三明治

 
雙城街の路地でひっそりと商売を始めて30年。老夫婦が営むこの店のサンドイッチは、ハムと肉鬆(バーソー、豚肉のそぼろの一種)の2種類。3枚のトーストにそれぞれピーナッツバターとマーガリン、マヨネーズを塗り、そのうえに出来たてのスクランブルエッグを載せ、ハムかバーソーを重ねる。キュウリとトマトを挟んであるので、口当たりもさっぱり。シンプルな中に伝統の味が生きている。



Add:台北市中山区雙城街10巷
Open:7:00-13:00、日曜定休
 

黄記滷肉飯

 
食事時になると、晴光公園の近くは人波が絶えない。看板メニューの滷肉飯(ルーローハン)がうまそうな香りを漂わせる。豚肉をよく煮込んだたれはゼラチン質を豊富に含み、熱々の白いご飯との相性は抜群。控肉(コンバー、豚の角煮)もお薦めだ。脂身と赤身のバランスが絶妙で、醤油の濃厚な味わいと氷砂糖の甘みが食通に人気だ。
 


Add:台北市中山区中山北路二段183巷28号
Open:11:30-21:30


張家一品香滷味

 
滷味(ルウェイ)という煮物の屋台。具材は自由に選ぶことができ、値段も具材ごとに表示されている。もち米を豚の血を固めた猪血糕、百頁豆腐(押し豆腐の一種)、コンブ、豆干(硬めの豆腐)、鹽水雞(酒や塩で煮込んだ鶏)、手羽先などの具材を選んだら、その場調理してもらえる。白菜の漬物やトウガラシはお好みで。
 


Add:台北市中山区雙城街12巷9-1号
Open:10:00-20:00

 

晴光意麺

 
台北市内に数多くの店舗を持つチェーン店。その起源にあたる屋台が晴光市場にある。麺類とあんかけ麺、スープの店。「意麺」は保存性の高い、やや太めの麺食。汁なしの意麺が看板商品で、歯ごたえのある意麺の上で、家伝のバーソーが豊かな香りを放つ。長年変わらぬ味が常連たちを引き付けている。



Add:台北市中山区農安街2巷18号(晴光市場9番屋台)
Open:10:00-19:30
 

晴贊豆花

 
遺伝子組み換え大豆は不使用。豆花はとろりとしたきめの細かい口当たり、豆乳はしっかりとした豆の香りが人気だ。評判の豆乳豆花は、お好みで落花生や小豆、ハトムギの実、タピオカパール、イモ団子などを加えて楽しみたい。杏仁茶や黒糖のかき氷のほか、冬場には台湾風のお汁粉やピーナッツスープもお薦め。
 


Add:台北市中山区農安街2巷4号(晴光市場131番屋台)
Open:10:00-20:00、日曜定休
 

晴光米粉湯

 
すっきりとした豚骨スープに、太めの米粉や干しエビ、赤ネギ、キンサイがよく合い、豊かな風味を醸し出す。嘴辺肉(豚の口の周りの肉)やチャーシュー、レバーなど小皿料理も要チェック。滷肉飯や野菜類は控えめな量で価格もリーズナブルなため、いろいろなメニューを試したい。
 


Add:台北市中山区農安街2巷(晴光市場127番屋台)
Open:8:00-20:00
 
 

雙妹嘜養生甜品

 
オーナーは香港出身のトレーシー。故郷では日常的なスイーツを1999年から台湾で出している。香港では粉ミルクと卵白でつくるが、トレーシーのムースは新鮮な牛乳を使い、さらに氷砂糖を加えて煮詰める。黒紫米のムースや、夏季のマンゴー、冬季のイチゴなど季節限定メニューもある。
 


Add:台北市中山区農安街2巷18之20、23号
Open:月曜-土曜11:00-21:00、日曜12:00-21:00
 

福利麺包

 
 
1949年創業のベーカリー。外はさくさく、中はふわふわというガーリックトーストが、固いフランスパンのイメージを覆した。焼き上がったフランスパンは窯出ししてから横に切り、みじん切りのニンニクと自家製のガーリックバターを塗る。窯出しは1日に3-5回だが、香りに誘われて大勢の客がやってくるため売切必至。午後7、8時には完売する。
 


Add:台北市中山区中山北路三段23-5号
Open:6:30-23:00

 

街道散策ー台北「城中」 旧市街を歩く

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企画構成/朱佳雯 文/朱佳雯‧劉宛昀 写真/宋育玫‧視野創異行銷


台北駅周辺は戦後初期まで政治・経済の中心だった。日本時代には、往時の流行の先端をいく建築物がこの一角に次々に建設された。台北市の西部に位置し、「城中=旧市街」と呼ばれるこのエリアは、近年環境の保全を目的としたリノベーションが進み、北門・台北郵便局・台湾総督府鉄道部などの史跡を再生させて、台北建都百年の記憶を蘇らせる計画が進められている。


今号では、旧市街の歴史的建造物、生活文化、地元の美食を訪ね、輝きを取り戻している町の様子をご紹介する。また台北駅をのぞき、美食のニューウェーブとお土産の名店をご紹介しよう。


Access#
MRT台北駅・北門駅・西門駅で下車し、徒歩で各スポットへ。




三井物産株式会社:1920年に三井物産が台北に設立した本部。台北駅および大稲埕からの便を考慮した立地だ。野村一郎の設計はシンプルながら、エレベーターが設置され、当時としては最先端の建築だった。


帝国生命会社:1910年代の創建。もとは帝国生命(朝日生命の前身)ビルだったが1930年代に改築されている。現在は台湾銀行の所有。


国史館:台湾総督府交通局遞信部の建物で、全台湾の郵政と電信を統括していた。1925年に森山松之助の設計で落成。戦後は2006年まで交通部が使用したが現在は公文書館にあたる国史館で、無料参観できる。


台湾銀行総行ビル:台湾銀行の成立は領有間もない1897年。本社ビルは1937年の落成。設計は西村好時。外壁には花崗岩を使用し、典雅な趣きを醸している。2007年にはTBSの「華麗なる一族」のロケがおこなわれた。


撫台街洋楼(洋館):「大和町洋館」と呼ばれていた日本時代の商業建築。傾斜した屋根、欧風の古典的窓、回廊、石柱など往時流行の和洋折衷の美学が感じられる。

 

OLD STYLE

清代末期から戦後まで、台北旧城区は常に台湾の政治経済の中心だった。ここを散策すれば、近代的なビルの間にいまも多くの歴史的建造物が発見できる。懐かしい美食とともに台北の原風景をさぐりたい。
 

街角の歴史的建造物


北門(承恩門)
1884年建造の北門は、正式名称を「承恩門」という。珍しい要塞式の城門で、重要国定史跡に指定されており、東門・西門・南門・小南門・北門の五大城門の中で唯一原状を留めている。2016年北門を取り囲んでいた高架を撤去したことで、40年間眼隠されていた全貌がついに日の目を見るに至った。


台北郵便局
北門正面に作られた台北郵便局は1895年の創建。日本の統治開始後、台湾初の郵便局だった。現在の建物は1930年に再建されたもので、四階建て、敷地総面積は8000平方メートルに及ぶ。セピア色の外壁は、北投窯廠所で焼かれたタイルを一枚一枚貼ったもの。現在二階は郵政博物館北門分館となっており、無料で見学できる。

Add:中正区忠孝西路一段114号


台湾総督府交通局鉄道部
日本時代に官営鉄道の建設と運営を担った役所で、1899年に設立された。チューダー式半木造の建物は1919年の落成以来、現在の台北駅舎が完成するまで台湾鉄道の管理センターを担った。建物は一時の放置期間を経て、2014年から改修が始まり、2017年には鉄道博物館として再スタートを切る。

Add:大同区延平北路一段1号


国立台湾博物館
1908年に「台湾総督府民政部物産博物館」として建設された建物は、野村一郎と荒木栄一が設計し、ギリシャ復古様式とバロック調を融合させた外観・内装はきわめて優美。「鄭成功御像」「康熙台湾輿図」「藍地黄虎旗」という「三宝」を収蔵する。

Add:中正区襄陽路2号 ( 228和平公園内)
Open:9:30-17:00、月曜休館
Ticket:大人30元、土銀展示館を合わせて見学可能
Web:www.ntm.gov.tw


国立台湾博物館土地銀行展示館(勧業銀行)
国立台湾博物館に隣接する土地銀行展示館は1933年に建てられた。前身は「日本勧業銀行台北支店」で、建物は中米マヤ文明の雰囲気を持ち、独特の風格を備えている。現在は台湾博物館の系統に所属する。収蔵品は台湾の科学史が主で、化石と標本、台湾原住民文物、先史時代の遺物が陳列されている。

Add:中正区襄陽路25号


中山堂(台北公会堂)
清代には台湾の最高行政機関であった布政使司衙門が置かれていた場所。日本時代に台北公会堂が1936年に落成した。井手薰の設計した名建築で、大戦までは市の中心的イベントスペースだった。戦後も「中山堂」として重要な儀式の舞台となった。外壁には北投窯廠産の浅緑色のタイルが貼られ、中東式アーチ窓が特徴。現在は展示・文化スペースとして利用され、カフェも併設されている。

Add:中正区延平南路98号
Open:9:30-21:00
Web:zsh.incdoor.com
 

歴史香るスペース

明星咖啡
 

明星咖啡は当時18歳の簡錦錐と5人のロシア人が1949年に設立した。60年余りにわたり、多くの著名な文化人や芸術家が創作を行い、文芸の息吹を備えたカフェとして親しまれた。一階のベーカリーは欧風ケーキとパンを販売する。名物ロシアンソフトキャンディーのほか最近では抹茶、ドラゴンフルーツなどのフレバーが人気。二・三階のカフェでは、ロシアンコーヒーや蒋方良元総統夫人に愛されたボルシチが楽しめる。
 


Add:中正区武昌街一段7号
Open:10:00-21:00
Web:www.astoria.com.tw


上海隆記菜飯
 

中山堂脇の上海隆記菜飯は60年を超える歴史を誇る。上海菜飯、盆頭菜(小皿料理)、砂鍋など本格的な上海料理を提供する。菜飯は青菜と白飯を一緒に蒸して油で和えた庶民の味。鴨肉の醤油煮込みを合わせれば立派な定食だ。鴨肉は柔らかくとてもジューシー。「百頁捲肉」「茼蒿豆腐」もお薦め。
 


Add:中正区延平南路101巷1号
Open:11:00-14:00、17:00-21:00


東一排骨飯

1982年創業の「排骨飯」の老舗。多くの台北人にとって思い出多いお店だ。ダンスホールを改造したという店内はとてもゴージャス。看板の排骨飯(台湾風豚カツ)、鶏腿飯、麻油鶏麺のほか伝統の美食が勢ぞろいし、フレッシュジュース、カットフルーツ、スイーツも味わえる。華麗な雰囲気の中で庶民の味に舌鼓を打とう。
 


Add:中正区延平南路61号2階
Open:10:30-20:30、月曜定休


雪王アイスクリーム
 

70年に近い歴史を刻んできたアイスクリーム専門店。創業者の高日星はかつて日本の明治で技術を学び、1947年より手押し車でアイスクリームの販売を開始した。これまで開発したフレバーは400種を超え、そのうち常時店内に70種を提供している。定番のフルーツ味のほか、豚足、肉でんぶ、台湾バジルといったびっくり希少アイスもある。
 


Add:中正区武昌街一段65号2階
Open:12:00-20:00、冬季は火曜定休
Web:www.snowking.com.tw


公園号酸梅湯
 

1950年の創業。サンザシ、カンゾウ、烏梅、キンモクセイなどの天然食材を用い、弱火でじっくり煮込む酸梅湯は、台北人にとって懐かしい味。隣で商う伝統の点心も35年の老舗。新鮮でしっかりした黄ニラ鮮肉餅、葱花長餅、皮がサクサクの白砂糖餅も人気だ。 
 


Add:中正区衡陽路2号
Open:10:30-20:00、月曜定休
 

NEW STYLE

台北駅を中心とし、周辺にQ Square、新光三越といったモールやHOYII美食街が勢ぞろいし、お買い物のメッカとなっている。
 
 

台北駅のグルメ

 
台北市の交通の要衝を担う建物。高速鉄道・台湾鉄道・MRTシステムのほか、長距離バスターミナルも併設し、毎日無数の人が行き交う。当然、駅の構内には、多くの店舗とレストランが密集する。この空間はモールなどを経営する「微風グループ」が統括している。2階は「咖哩皇宮」「牛肉麺競技館」「台湾夜市」「美食共和国」という四つのエリアに分かれており、好みの味を選択できる。1階と地下1階には、テイクアウトに便利なファストフード、点心のほか、多くの菓子店が進駐している。


1Fお土産
阿舍食堂
 

台南阿舍乾麺が設立した麺のブランド。麺もソースも選択肢が広く、しかも自宅での調理に便利なため、麺好きの台湾人に受けている。麺は食感と麺の太さによって、「台南乾麺」「外省乾麺」「客家板条」に分けられ、いずれも炸醤・沙茶・麻油・辣味からテイストを選ぶことができる。
 

泉発蜂蜜
 

1919年創業。大正年間より新北市蘆洲地区で養蜂業を営み、野蜂蜜、龍眼花蜜、蜂蜜ソース、蜂蜜酢など多彩な蜂蜜製品を開発してきた。食用の蜂蜜製品のほか、蜂蜜を利用して美容液、クリーム、シートマスク、リップクリームを開発している。自然でヘルシーな基礎化粧品だ。


天仁茗茶×喫茶趣
 

創立50年を超える天仁茗茶が、テイクアウトの「喫茶趣」と共同で、台北駅1階と2階に出店。茶王シリーズ、頂級の天梨茶といった高級茶のギフトセットが手に入るほか、パールミルクティー、913茶王、茶香奶緑などのドリンクをテイクアウトできる。
 

駅周辺のグルメ

大心 新泰式麺食
 

タイフードチェーン「瓦城」が経営する麺食堂。ガランガル、レモングラス、レモンといった香料を駆使して、ほのかな辛さと香り、酸味、甘味を兼ね備えたトムヤムクンに、たっぷりのエビ、タイ、タラ団子を組み合わせ、野菜の揚げ物、トマト、そしてコシの強い麺を加えれば、看板料理「酸辣海鮮麺」の出来上がりだ。酸辣海陸麺、牛肉フォー、チキンレッグ・カレー麺も人気メニュー。

新光三越駅前店
Add:中正区忠孝西路一段66号地下1階(新光三越台北駅前店) 
Open:日曜-木曜 11:00-21:30、金曜‧土曜 11:00-22:00


麻膳堂
 

2010年の創業。一見台湾でよく見られる食堂風だが、庶民の麺文化をグレードアップし、一味違った食事体験を提供する。店内に腰掛けると、先ずは店員が「今日の小皿料理」を運んでくるので、好みの小皿料理を選ぼう。ここの「麻醤麺」は麺に弾力があり、ゴマの香りが魅力的で、千切りキュウリを合わせればさわやか。わずかにしびれる辛さが魅力。

HOYII 台北駅店
Add:中正区忠孝西路一段36号1階
Open:11:00-22:00


葵米 Queenny
 

各種タピオカドリンクで知られる葵米は台南が発祥の地。自家製のキャラメルタピオカが最大の特徴で、色素無添加の白タピオカに、黒糖、ブラウンシュガーで味をつけ、キャラメル風味と色合いを表現する。また、紅烏龍ミルクティー、蔗香青茶、日月潭産の紅茶ドリンクもお勧めだ。
 


HOYII台北駅店
Add:中正区忠孝西路一段36号地下1階10ブース(台北駅M6出口横)
Open:11:00-22:00


金色三麦
 

2004年開店のビアレストランで、100%モルト醸造ビールを生産・提供している。そのビールは濾過も殺菌処理も行わない、純正ドイツ風の「Natural craftbeer」だ。2014年にはWBC世界ビールカップ(World Beer Cup)の蜂蜜ビール品目で優勝し、横浜国際ビール大会(International Beer Competition)ではソバビールで金賞を獲得した。現醸蜂蜜ビール、現醸大麦ビール、現醸黒麦ビールが店内の定番の三種。
 


金色三麦 京站店
Add:大同区承徳路一段1号4階(Q Square)
Open:日曜-木曜 12:00-24:00
     金曜‧土曜12:00-1:00
 

個性派のホテル集まる

交通の要衝にあたるこのエリアには、さまざまなタイプのホテルがある。今号はビジネスホテル、ブティックホテル、ゲストハウスをご紹介しよう。


Midtown RICHARDSON徳立荘酒店 
 

海霸王グループ傘下のこのホテルは、MRT西門駅4号出口から徒歩約2分。中山堂、西門町商圈、城中市場、台北駅商圈にも近く、ショッピングにもレジャーにも絶好のロケーションだ。七つのフロアに469室を擁し、各室ともシンプルでトレンディな設計。シティビュー、ガーデンビューなど客室タイプは15あり、好みの空間を選ぶことができる。



Add:中正区秀山街4号 
Tel:+886-2-2375-7777
Web:www.midtownrichardson.com


Hotel Relax旅楽序 駅前三館
 

台北駅週辺に四軒の分館を持つ。とくに黒の外観にヒョウ柄模様の第三館は人目を引く。インテリアも黒と金色で落ち着いた豪華さを演出。二人部屋、三人部屋、四人部屋に分かれた客室はモノトーンをベースに、シンプルで落ち着いた空間だ。旅行者にうれしいコインランドリーもある。一階にはカフェバーがあり、チェックイン当日にコーヒーが無料でサービスされる。また、二館では毎朝ボリュームたっぷりの朝食も提供している。
 


Add:中正区懐寧街34号
Tel:+886-2-2375-8333
Web:www.hotelrelaxclub.com/relax3 


Star Hostel信星旅館
 

台北駅から徒歩わずか2分。環境にも人にも優しくデザインされた宿だ。観光ホテル並みの設備と清潔さを達成しつつ、我が家のようなくつろぎを提供している。部屋のタイプは独立した客室とドミトリーがあり、広々としたラウンジでは各地から集まる旅人が旅行情報を交わしている。
 


Add:大同区華陰街50号4階
Tel:+886-2-2556-2015
Web:www.starhostel.com.tw 


Backpackers Inn貝殼窩 
 

二二八公園と台湾国立博物館に隣接する懐寧街にあり、屋上バルコニーを含む七階建てに17室、116ベッドを有する。客室タイプはドミトリー、独立客室に分かれる。館内には簡易キッチンがあるほか、午後にはスナックとドリンクが提供される。屋上にはソファーが並ぶラウンジ、セミオープンタイプのバルコニーがあり、昼も夜も台北のシティービューを楽しみながら、各国から訪れた旅人と交流できる。
 


Add:中正区懐寧街84号
Tel:+886-2-2388-2833
Web:www.bpitp.com



 

NEWS

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 「RALLY NIPPON」再度来台  

クラシックカーの隊列が台湾を一周


台湾一周「Rally Nippon 2016 in Taiwan」のスタートを前に、約二十台のクラシックカーが披露された

 Rally Nipponは日本で唯一日本政府観光庁が認可したクラシックカーの活動団体で、毎年4-5日間に一千キロ及ぶカーリレーを披露している。2013年には東日本大震災への支援に感謝して初めて海外に会場を移し、台湾で開催された。その際の好評を受けて2016年11月10日から再度台湾一周ラリーが開催された。当日は台湾政府交通部観光局の周永暉局長が自ら式典に臨み、「安全に注意して、台湾各地の美景を堪能してください」とオーナーたちを激励した。


 今年のテーマは「絆(きずな)」。すなわち交遊と支援の気持ちをさらに深めることが狙い。儀式では双方の代表が「絆」を象徴するロープで固く結ばれた。さらに今回はラリーを通じ各地の住民と交流を進めるほか、台湾観光ポスターの写真撮影に協力する予定だ。歴史的にも地理的・文化的にも深い縁がある台湾と日本の「絆」を新しい世代に受け継いでいきたいという願いが込められている。 


 日本から来台した車両は63台。台湾の3台を加えて、総統府前をスタートし、桃園・苗栗・南投・嘉義・台南・高雄・屏東・台東・花蓮と台湾全島の著名スポットを巡り、11月13日に台北自由広場にゴールした。台湾を世界に向けて発信する大きなチャンスと、交通部観光局が最後まで全面バックアップした。




日本語の「絆」にもっとも近い中国語は「伴」だという。そのためスローガンは「絆×伴」
 

台湾観光協会創立六十周年大会




台湾観光協会創立六十周年大会が2016年11月29日台北晶華酒店において、「感謝・還元」をテーマに開催された。台湾政府行政院林全院長、立法院蔡其昌副院長、交通部観光局周永暉局長らが祝賀に列席した。今回は創立六十周年を記念して、観光業界の先輩たちの貢献を称え、「特別貢献賞」「終身奉献賞」などが授与され、会場は感謝の気持ちに包まれた。


 挨拶に立った台湾観光協会の賴瑟珍会長はまず、協会が無事に「還暦」を迎えるまでの歴史を振り返り、協会の諸先輩・交通部観光局・観光業界の支援に深い謝意を表明した。そして2017年より毎年、剰余の一部を投じて基金を立ち上げ、政府および観光産業における人材の交流、人材の養成、観光交流および観光事業への賛助を進めることを発表した。賴会長は同時に2017年台湾美食展において「繽紛食代」をテーマに台湾美食の多様な側面を披露することを宣布し、台湾観光協会を代表して新たなる時代に邁進する決意を述べた。


 行政院の林全院長は挨拶の中で、交通部観光局と固く提携して台湾観光事業発展の基礎を築いてきた台湾観光協会の功績を称え、わけても台北国際トラベルフェアや台湾美食展の成功を高く評価した。そして政府として協会との連携を強めて、さらに挑戦的な課題に邁進する意欲を表明した。


 大会の中で、「永続観光発展基金」の設立のほか、「食在台湾(Food in Taiwan)」サイト(www.foodintaiwan.tw)中国語版の設置が発表された。サイトでは系統的に台湾の美食や土産物のほか、飲食文化にまつわる由来や故事、人物を紹介する予定で、随時お得な情報もアップされる。将来英語版や日本語版も付設されれば、国外からのツーリストもより深く台湾美食の世界や歴史に接することができると期待されている。

 

YOSAKOIソーラン祭り・真ん中祭り・安濃津よさこいの各組織代表が祝賀のために本大会にかけつけられ、協会は記念品の贈呈を受けた(左より賴瑟珍会長、 YOSAKOIソーラン祭り組織委員会星野尚夫会長 )

 
 

新年のご挨拶ー台湾観光協会会長 賴 瑟珍

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台湾観光協会会長 頼瑟珍
 
 
 日本の読者の皆様、観光業者の皆様、明けましておめでとうございます。今年は台湾観光協会創立六十周年にあたります。その記念すべき年を前に台日相互訪問者数が六百万人を突破しましたことは、慶びに堪えません。この間のご支援・ご支持、まことにありがとうございました。

 近年の台湾観光成長の軌跡をたどりますと、2005年に初めて日本からの旅客が百万の大台に乗り、ここ四・五年の間に相互訪問者数が三百万から一気に六百万人へと上り詰めてきました。台日交流にとってまさに輝かしい時代といえます。これはなによりも双方の政府と業界が一心に協力し奮闘してきた成果であり、改めて心より感謝申し上げます。

 日本は台湾にとって一貫してもっとも大切なパートナーであり、もっともよき友人であります。両国はこれまでも、震災などのたびに相互に支援し励まし合ってきました。また様々な交流を通じて友情を深め合うとともに、相互訪問者数を年々増やしてきました。台日交流は未知なる領域にも拡充し、まったく新しい時代を迎えています。名所やランドマークを介した友好関係の締結がすすむなか、台湾ランタンフェスティバルの会場に青森のねぷたを発見するようにもなりました。日本でも各地のよさこいソーラン祭りで台湾チームの隊列をご覧になった方も多いと思います。台湾鉄道には現在京急ラッピング列車が走り、京急線には台湾のラッピング列車が走っています。両国の交流はいつのまにか人々の生活の隅々に染みわたっているような気がします。

 ただ残念なことは相互訪問者の人数に大きな開きがあることです。すなわちお迎えする日本人の数がまだまだ少ない。これは双方の業者がともに力を合わせて克服しなければならない課題と申せましょう。
 
 2017年の念頭にあたり、私は日本との交流を一層深く広く拡充するとともに、日本からより多くの方々に足を運びいただき、台湾の美景・美食・人情に触れていただきたいと熱望してやみません。そのために台湾観光業界の先頭に立って奮闘する決意です。最後に台日観光業界のますますの発展を祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。本年も何卒、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。
 

新年のご挨拶ー交通部観光局局長 周永暉

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交通部観光局局長 周永暉
 
 日本の読者の皆様、こんにちは。新年あけましておめでとうございます。

 台湾政府交通部観光局はこのたび、人気女優の長澤まさみさんに2017年台湾観光イメージキャラクターをお願いすることになりました。また2016年11月には台湾観光ビデオ「Meet Colors!台湾」を日本で公開できました。この映像の中で長澤さんが、天燈で有名な平渓や台北の文化スポット華山・四四南村、そして中部の日月潭や文武廟を訪問する様子が紹介されています。その美しい情景には台湾観光の新たな色彩と魅力が発信されているように感じています。

 台湾と日本は互いに重要な観光市場であります。この一年日本からの旅客は百八十万人を突破し、二百万という大台も目前に迫っています。今まで台湾観光にご縁がなかった方も、従来とは異なる台湾の美をこうしたPR映像や渡辺直美さんのインスタグラムから発見いただき、ぜひ彼女たちが推薦する美食や人情味にチャレンジしてみてください。またリピーターも大歓迎です。北回帰線の通過する嘉義、世界的にも希少な「シュヴァルツヴァルト」すなわち「黒い森」、名高い台南小吃、トロピカルリゾート屏東墾丁、高雄・澎湖の夕景と海鮮、東部のサイクリングロードにチャレンジされてはいかがですか。きっと貴方だけの「台湾」が見つかるはずです。

 昨年台日相互訪問者数は六百万人という新記録を樹立しました。さまざまな交流行事も相次ぎました。文化面では日本のYOSAKOIチームが台湾ランタンフェスティバルに登場しました。鉄道を通じての交流も盛んで、乗車券の相互利用が進んだほか、双方をPRするラッピング列車が走りました。西武球場では「台湾デー」が設けられ、「RALLY NIPPON」のクラシックカーの隊列が再び台湾に上陸しました。両国の友情はますます進化していると申せましょう。

 台湾は快適に自在の旅が設計できる活力あふれるエリアです。日本の皆様、安心して足をお運びくださり、思いのままの色彩で旅日記を綴ってください。そして明日のエネルギーを得て、元気にお帰りいただければ、これに優る喜びはありません。何卒この一年が、平和で実り多い日々となりますよう心よりお祈り申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。
 

 

トラベル特集ー台湾中部 雲林県

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企劃構成‧文/朱佳雯 写真/宋育玫‧視野創異行銷


台湾本島中部の雲林県は農業大県であるとともに、宗教民俗文化のメッカとしても知られる。北港の朝天宮は媽祖廟として篤い信仰を集め、地方工芸の発展を支えてきた。元宵節になると朝天宮は工夫を凝らした眩い灯篭で飾られる。そのため北港は「灯篭の故郷」とも呼ばれている。

2017年台湾ランタンフェスティバルはこの雲林で開催される。今号はメインランタンが設置される虎尾・北港両地および周辺の西螺や土庫をご紹介する。ランタン祭りの観賞とあわせて、雲林県の豊かな風土に触れたい。

Access:
1. 高速鉄道雲林駅(虎尾)より台西客運バスに乗り換え北港・西螺・土庫へ。
2. 台湾鉄道斗六駅から台湾好行バス北港虎尾線で北港・虎尾へ。

北港虎尾線 www.yunlinshuttlebus.com.tw/beigangHuwei



 


2017台湾ランタンフェスティバル 2/11-19

2017年台湾ランタンフェスティバルは雲林県でまもなく幕を開ける。2月8日より2月10日までがプレオープン。2月11日が正式の号砲となる。フェスティバルの会場は虎尾(高速鉄道特定区・農博生態パーク)および北港(中山路商圈・観光大橋)という二つのゾーンに分かれ、農業・人形芝居・宗教・工芸といった面から雲林ならではの特色を打ち出す。七ルートのシャトルバスを観衆のために運行する予定だ。
 
2017taiwanlantern.net
 

虎尾

 虎尾鎮は雲林県の中央部に位置する。台湾高速鉄道が2015年に新設した三駅の一つがこの虎尾だ。日本時代は製糖業の重鎮を占め、現在往時の建築がリニューアルされ布袋戯館・書店・カフェとして再利用されている。
 

スポットを巡る

農博公園
 

農博公園は2013年から2014年にかけて開催された「雲林農業博覧会」の会場にあたり、同時に2017年は雲林ランタンフェスティバルの舞台となる。敷地は約18ヘクタールに達し、博覧会後も常設展として一部保留されているほか、空間は芸術祭などに利用されている。高速鉄道雲林駅より車で5分。市民憩いの場所でもある。


剪紙芸術村
 

剪紙(切り紙)は慶事に家中の装飾に利用され、かつて女子には欠かせない手芸の一つだった。2012年度虎尾科技大学の教学に携わる作家鄭元東が学生を率いて北渓社区で、真っ白の壁面に十二支・門神などを切り絵風に描いた。その結果、北渓里は台湾で唯一、中国伝統工芸がテーマとなったアートビレッジとして評判を集めている。

Add: 虎尾鎮北渓里3鄰北渓29号(龍安宮)


頂渓ねこアート村
 

頂渓の集落においても、虎尾科技大学の師生が描いたネコの絵本が話題になっている。題して「屋上の猫」。主人公のネコは、可愛い挿絵となったり、集落の壁や屋根を彩ったり、地域の雰囲気を一変させた。現在多くの旅人が訪れ、ネコたちとの記念写真に収まる。

Add: 虎尾鎮中山路56-1号


雲林故事館
 

1923年創建の虎尾郡守官邸跡をリニューアルして再利用している。文字・芝居といった方式で地方の故事を表現。口述史・文学・絵本創作の拠点ともいえる。館内には地元作家の文学作品・画作・絵本が展示され、虎尾ならではの風土が息づく。
 


Add: 虎尾鎮林森路一段528号
Open: 10:00-18:00、月曜‧火曜定休


雲林布袋戯館
 

日本時代の台南州虎尾郡役所跡。往時の行政センターが布袋戯館に生まれ変わっている。「布袋戯」とは当地伝統の人形劇で、館内では台湾布袋戯四大流派の名人とその家族を紹介し、伝統の人形や古い写真などの文物が展示されている。
 


Add: 虎尾鎮林森路一段498号
Open: 10:00-18:00、月曜定休


虎尾糖廠‧虎尾鉄橋
 

虎尾は製糖業が盛んで、かつては「糖都」と呼ばれた。現在台湾に現存する製糖場の一つが当地にある。虎尾糖廠は1907年の創建で、台湾随一の産量を誇った。参観は要事前予約。毎年11月から3月にかけて、さとうきび列車が再現される。場内では自製のアイスキャンデーがいただけるほか、同心公園・虎尾鉄橋および虎尾駅・軌道など往時繁栄の面影を偲ぶことができる。
 



 

お薦めの美食

虎尾厝沙龍Huwei Salon
 

1940年代に創建された和洋折衷の建物で、「台湾糖業の都」にふさわしい風格を具える。現在書店・サロンを兼ねたレストランとして再生。オーナーの本業は骨董家具商。屋内には19-20世紀の欧風の家具がしつらえられ、読書・飲食・各種文化交流に利用されている。
 


Add: 虎尾鎮民権路51巷3号
Open: 11:00-22:00、月曜定休
Web: www.huweisalon.com


炭焼「鴨蛋糕」
 

玉子ケーキと言えば、大半が鶏卵を使用している。ところが当店は鴨蛋(アヒルの玉子)が原料。しかもいまなお木炭で焼いているという。焼きたての「鴨蛋糕」は口あたり滑らか。しかも三個たった10元。地元民ご愛用のおやつである。

Add: 虎尾鎮中正路50号(華南銀行向かい)
Open: 6:30-15:00


阿世香菇肉羹
 

六十年の老舗。看板の「香菇肉羹」は濃厚なスープに、豚肉・タケノコ・シイタケ・白菜がいっぱい。脂身と赤身の組み合わせがぴったりの「魯肉飯」とあわせていただきたい。

Add: 虎尾鎮華南路31巷1号
Open: 7:00-18:00 


虎尾魷魚羹麺
 

「羹(ゲン)」は台湾伝統料理の一つ。片栗粉でとろみをつけたスープで、重労働を支えるエネルギー食品だった。農業県の雲林はこの「羹料理」が豊富。虎尾魷魚羹麺にはカツオ・タケノコ・油ネギが入り、奥行きのある味わい。肉羹飯はとろりとした豚の口当たりが人気だ。

Add: 虎尾鎮和平路131号
Open: 8:00-20:00


王家当帰鴨肉麺線
 

鴨肉(アヒル)は漢方では重要な活力源とみられている。薬膳スープに軟らかく煮込んだ鴨肉を入りソーメン、これが当店看板の「当帰麺線」である。「鴨米血」「アヒルの内臓の盛り合わせ」も欠かせない美食。

Add: 虎尾鎮民生路37-8号
Open: 10:00-22:30


阿甘薯叔イモ専売店
 

雲林は台湾サツマイモの産地。虎尾科技大学近くのイモ専売店では各種加工商品を販売している。中でも揚げたての「黄金地瓜球」は、さくさくの外皮ととろりとした餡がぴったりマッチ。餡は黒糖とサトイモの二種から選ぶ。

Add: 虎尾鎮文化路32号
Open: 14:30-22:30、金曜定休
 

土庫

 土庫は雲林のほぼ中央に位置し、虎尾に接するので、あわせて周遊したい。土庫はニンニクの産地として知られ、台湾全島の八割以上を出荷している。近年は歴史的建物や美食による町おこしに取り組んでいる。


順天宮
 

土庫の信仰の中心で、媽祖を祀る。県指定の史跡である。境内は精緻な彫刻と交趾陶芸の粋が結集しているほか、日本時代の祭事に使った神輿や文物が保存されている。廟前の第一市場は地域振興の文化スペースにリノベーション中である。

 
土庫庄役場‧土庫故事屋
 

土庫は日本時代、土庫庄と呼ばれていた。1934年に落成した庄役場は大戦後も鎮公所として使用されてきた。現在は特産の展示即売や展覧会場として再生された。「土庫故事屋」は純和風建築の庄役場官舎。現在は親子の読書・文化スペースとなっている。
 


土庫故事館
Add: 土庫鎮成功路59号
Open: 水曜-日曜9:00-18:00、月曜‧火曜定休


怪人花枝羹麺
 

現在二代目が経営。順天宮そばに位置し、手ごろな価格から多くの参拝者が立ち寄る。お薦めの「生炒花枝和鱔魚麺」はボリュームもたっぷり。キャベツのスープはほんのり甘くニンニクの風味もきいている。好みで五印醋や自家製トウガラシを加えていただく。

Add: 土庫鎮中正路105号
Open: 10:00-22:30、月曜定休


土庫肉包
 

土庫伝統の商店街に構える肉まん屋は三代目。平時は肉包(肉まん)と饅頭(中華パン)の二種だが、節句に合わせた商品も臨時に登場する。手のひら大の肉包には、豚肉・タケノコ・ニンジンなど具がたっぷり。ほくほくの香りにもひかれる。

Add: 土庫鎮中山路196号
Open: 月曜-土曜11:00-18:30、日曜7:30-18:30


巴比鹹酥鶏
 

屋台から起こした「鹹酥鶏」屋。「鹹酥鶏」とは台湾風から揚げである。現在はカフェのように明るい店内にイスとテーブルが用意されている。看板は、鹹酥鶏・百頁豆腐・紅豆年糕。好みに応じて海鮮あるいは野菜類をあわせる。自製の胡椒塩で味を調える。

Add: 土庫鎮中山路48号
Open: 17:00-23:00、月曜定休


雙糕潤
 

雙糕潤は土庫伝統の点心で、もち米で外皮をつくり、月桃の葉で包み、中の餡には黒糖が入る。平日は黒糖のみだが、休日には小豆・ごま・ピーナッツとテイストが増える。防腐剤不使用のため要冷蔵。

Add: 土庫鎮中山路45号
Open: 7:00-売切まで、月曜定休
 

北港

 雲林県西南方に位置する町で、北港渓を境に嘉義県と接する。台湾庶民の信仰を代表する聖地であることから、多くの匠が育ち、「灯篭の故郷」と称される。
 

スポットを巡る

朝天宮

北港朝天宮は1700年の創建から400年の歴史を誇る。媽祖を祀り、国の史跡に指定されている。旧暦三月には全島の媽祖像が北港に帰省する。「北港迎媽祖」と呼ばれるこの行事は台湾を代表する宗教イベント。朝天宮後方の文化ビルには「媽祖景観公園」がしつらえられ、花崗岩製の媽祖像が印象深い。

Add: 北港鎮中山路178号


北港工芸坊

宗教の聖地「北港」には「寺廟建築」とともに「芸陣文化」「祭事活動」が発達し、多くの工芸職人が活躍してきた。北港工芸の美を継承するため、北港工芸坊は2013年に開館。地場職人の作品を展示するほか、DIY体験教室を開いている。

Add: 北港鎮共和街2号
Open: 水曜-日曜10:00-16:00、月曜‧火曜定休


振興戯院
 

朝天宮前の商店街にたつ振興戯院は1954年に創建された映画館。時代の流れとともに休業し、現在一階は日興堂餅舖が開店。二階には往時の放映施設や懐かしい生活器具が保存されている。

Add: 北港鎮中山路42号


武徳宮
 

北港武徳宮は武財神と呼ばれる「趙公明」を祀る。「五路財神爺」とも称される神様だ。廟前の藍色の金炉は世界最大。財運祈願にふさわしいしつらえである。そばには台湾初の寺廟カフェ「楽咖啡」が店開き。参拝後の一杯が好評だ。



Add: 北港鎮華勝路330号
Web: www.wude.org.tw


好神文創
 

2016年11月の開幕。創業者は敬虔な媽祖信徒で、日頃より宗教関係の文物を蒐集していたという。店内には寺廟をイメージした多彩な生活用品・アイデアグッズがいっぱい。携帯の匂い袋(御守)のほか特製のミニ神輿や仏像のフィギュアなどレアものもある。

Add: 北港鎮中山路102号


諸元内科診所
 

歴史のある古い診療所。三階の小さな花園は知る人ぞ知る秘密のスポット。サボテンのなかに交趾焼の大型彫塑作品が配置されている。鮮烈な色彩の対比と大胆な造型が幻想の世界へと誘う。診療所を開設した故蔡深河医師は台北帝国大学を卒業後、故郷に錦を飾った。生命力みなぎる「サボテン」が医院創立のモットー。病人たちの気晴らしに開いた花園だが、近年は一般市民の参観に開放している。



Add: 北港鎮中山路125号
 

お薦めの美食

陳家煎盤粿
 

「煎盤粿」は米食の一種で、地元住民の朝食になる。「米漿」と呼ばれる糊状の米粉を蒸しあげてプリン状にする。米腸・香腸(ソーセージ)・魯大腸を加え、醤油とニンニクをのせれば出来上がり。かつおだしのお汁がついてくる。

Add: 北港鎮光明路84号
Open: 6:30-12:30、不定休


阿豊油飯麺線糊
 

看板の「麺線糊加蛋」は手のべソーメンを長時間煮こんで糊状にし、生玉子を割って混ぜるというシンプルながら栄養は充分。一碗20元。これに蝦仁油飯と魚丸湯を添えれば満腹!

Add: 北港鎮中山路198-1号
Open: 6:00-12:30、水曜定休


福安鴨肉飯
 

平日でも行列ができる人気店。「鴨肉飯」は白飯の上にアヒル肉の千切りと鴨油ソースをかけた小さなどんぶり。一碗20元。「鴨肉冬粉」は軟らかいアヒル肉の春雨スープ。ショウガにちょっと載せるのが秘訣。

Add:北港鎮中山路37号
Open: 11:00-19:00


北港圓仔湯
 

食後のデザートにお薦めは中山路上の北港圓仔湯。三代目の老舗。「綜合圓仔湯」には小豆・緑豆・ピーナッツおよび手作り白玉が勢ぞろい。冬には熱々、夏にはアイスで。自製の「糯米糰(もち)」の食感も格別。

Add: 北港鎮中山路29号
Open: 11:00-23:00


祥記花生酥
 

120年の歴史を擁する。純麦芽糖と北港産の落花生を使ったピーナッツ風味のちんすこう。香りがよく、ひと口頬張ると麦芽糖とピーナッツの口当たりが絶妙だ。毎日手作りされる。冷やすと、さくさく感が高まる。北港の旅には欠かせないお土産だ。

Add: 北港鎮中山路157号
Open: 10:00-17:00、不定休


 

西螺

 西螺鎮は雲林県の北端に位置し、北は濁水渓を挟んで彰化県と接する。米と醬油が名産の農業の里である。域内には142棟の歴史的な町屋を有する。モダニズムとアールデコトの影響を残した伝統の街並みからは80年前の息吹が感じられる。西螺大橋はランドマーク的存在。


延平老街文化館(捷発乾記茶荘)
 
清代末期、福建省から来台した許金氏が西螺に開いた茶葉店。1932年に創建された当時は福建風の三合院スタイルだったが、1936年に洋館に改装。現在最前列の建物は展示室およびビジターセンターとして使用され、無料で日本語音声ガイド器材および自転車を貸し出している。
 


Add: 西螺鎮延平路92号
Tel: +886-5-586-1444
Open: 火曜-日曜8:30-17:30、月曜休館
Service: ガイド解説,半日1000元,全日1500元。7日前までに要予約
※無料音声ガイドシステムおよび自転車のレンタルは要身分証明


東市場
 

西螺の住居区画改正後、商業が発達し人口が増加した。東市場および西螺戯院は町の中心として賑わったが、1953年西螺大橋が開通し、中央市場が営業を開始すると、人波は西へと移り、東市場は沒落する。近年市場が修復され、地元のアーチストが進駐するようになり、西螺の特産品のほか郷土色豊かな作品が手に入る。
 


Add: 西螺鎮延平路35-49号
Open: 火曜-日曜、月曜定休


西螺大橋
 
 
濁水渓を跨ぐ西螺大橋は1937年に起工したものの大戦で中断。最終的に1953年に落成した。全長1939.03メートルに及ぶ、台湾西部縦断交通の要衝として鎮座する。完成時はサンフランシスコのゴールデンブリッジに次ぐ世界第二の長さを誇った。当初はサトウキビを運ぶ軌道が併設されていたが、現在は撤去されている。その役割には変化があっても、堂々たる鉄橋の姿は西螺のランドマークにふさわしい。


丸荘醬油工廠
 
醬油は西螺特産の一つ。延平街の丸荘醬油は1909年の創業で、百年を超える歴史がある。黒豆を使った古来の醸造法を堅持し、西螺ならではの水質と気候もあって、芳醇な黒豆蔭油を製造している。工場は参観可。即売店も併設。数十個の甕が並ぶ場内は壮観だ。
 


Add: 西螺鎮延平路25号
Tel: +886-5-586-3666
Open: 8:00-20:30(9:00-16:30ガイドあり、11:30-13:00ガイドなし)


黃記九層粿
 

西螺のコメはかつて皇室にも献上された記録がある。九層粿は濁水米を磨り潰して糊状にし、五時間蒸しあげると。醬油膏・油ネギ・ニンニクを載せれば西螺人定番の朝ごはん。早暁から昼前までの営業。

Add: 西螺鎮建興路286号


琴連碗粿
 

四年寝かせた古米から製作する。豚肉・干し大根・茹で玉子および南投埔里産のシイタケで具材を煮込む。ソースは六時間煮込んだ豆腐乳にもち米・在来米・蓬莱米のパウダーを混ぜてつくる。小豆味のテイストは小豆と黒糖の自然の甘味が心地よい。

Add: 西螺鎮延平路75号
Open: 6:30-18:00


 

天仁茗茶ーー美味しいお茶は、いつもすぐそばに

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天仁茗茶は、緑の看板が台湾中で親しまれているお茶屋さん。その天仁茗茶の飲食部門として、グルメと美味しいお茶とお土産ショッピングに便利な観光サービスを提供しているのが、天仁茗茶のカフェレストラン「喫茶趣」。自然で健康的な茶膳料理を堪能したり、台湾のお茶文化を体験したり、優れた品質の台湾茶を購入したり。台湾のお茶について知りたいこと、体験したいことのすべてが、ここにありました。

 

茶膳料理とオリジナルティーの饗宴in喫茶趣

 


今回お邪魔したのは喫茶趣信義店。店内でひときわ目を引く大きな額「茶禅一味」の、こげ茶色のレンガ部分は、なんとプーアル茶を固めたもの。明るい雰囲気の店内には、独立したボックス席が多く、個室もあり、時間制限もないのでゆったりくつろげます。今回は、お店自慢の茶膳料理やデザートが、お得なセットメニューでいただけるアフタヌーンティーをたっぷり楽しみました!
 




喫茶菁:茶葉のてんぷら
サクサク衣の新鮮な茶葉の天ぷらは、特製の緑茶入り塩コショウで。一口ごとに、口の中でほのかなお茶の香りが広がります。



美人小籠包:
台湾旅行で小籠包は絶対に外せませんよね。喫茶趣の美人小籠包の皮には、東方美人茶が練りこまれていて、モチモチ。お茶の香りとジューシーな肉汁がたまりません。



天廬豚肉中華風クレープ:
豚肉と甘味噌だれを巻いた中華風クレープは、軽い食事にもなる人気メニュー。生地には高山烏龍茶が練りこまれ、後味もしつこくありません。



セットメニューでは、お得な価格で各種ドリンクが楽しめます。タピオカミルクティーは、台湾を代表する人気ドリンク。天仁茗茶のタピオカミルクティーは、優しい甘みが口いっぱいに広がる蜂蜜入り。香橙緑茶は、台湾オレンジと緑茶をブレンドした爽やかな味わい。香芋珍珠奶茶は、ホット・タピオカミルクティーにホクホクのタロイモをトッピングした、冬のおやつにぴったりのドリンクです。



プーアル牛肉麺: 
緑茶とほうれん草入りの麺と、柔らい牛肉、プーアル茶とリンゴを煮詰めたスープのハーモニーは、新鮮な驚きに満ちた味わい。とても食べやすい、あっさり風味の牛肉麺です。


 

お土産ショッピング

天仁茗茶では、街角のお茶屋さんと同じように試飲ができます。お茶請けや茶器も充実しているので、お好みのものを探してみましょう。



(一)天仁ティーバッグセット
レトロなイラストが可愛いティーバッグは、日月潭紅茶、阿里山茶、東方美人など、人気の台湾茶が勢ぞろい。本格的な味わいは、しっかりした茶葉を使用しているから。軽くて持ち運びにも便利なので、お土産にぴったり。
 




(二)東方美人茶
発酵度が高く、紅茶のような美しい赤い茶湯の東方美人茶。口にふくむと、蜜や熟した果物のような、たおやかな香りと甘みが広がります。茶缶も可愛いので、プレゼントによろこばれそう。
 



(三)913茶王
台湾中部産の高級高山烏龍茶と最上級の西洋ニンジンのブレンド茶は、天仁茗茶のオリジナル。烏龍茶と西洋ニンジンが醸し出す、甘く潤いのある奥深いうまみが口の中に漂います。

 

喫茶趣TOGO

 
天仁茗茶といえば真っ先に思い浮かぶのが、台湾全国の街角にある、緑の看板のドリンクスタンド「TO GO」。タピオカミルクティーのほかにも、台湾茶や、新鮮なフルーツティーなど、種類も豊富。散歩のベストフレンドです。


天仁茗茶 喫茶趣は駅からも近く、観光の休憩に、食事に、買い物に、一粒でいくつも美味しい、とても便利なお店でした。貴重な時間を効率よく過ごせたら、観光がもっともっと楽しめるようになりますね。
 

店舗案内

喫茶趣 信義店
Add:台北市大安区信義路四段88号1階
Tel:+886-2-2707-3598
Open:11:00-22:00
Access:MRT大安駅徒歩約5分、MRT信義安和駅徒歩約7分

天仁喫茶趣 復興店
Add:台北市復興北路152号
Tel: +886-2-2719-9900
Access: MRT南京復興駅8番出口すぐ

天仁茗茶 衡陽店
Add:台北市衡陽路62号1階
Tel:+886-2-2383-1921
Access:MRT西門駅4番出口より徒歩約3分

Web:http://www.tenren.com.tw/Content/Distributors/distributors.aspx?SiteID=10&MmmID=654265734224637430&city=&zip=&sales=3
予約:可/カード:可


 

グルメ特集ーードリンクパラダイス

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企画構成/朱佳雯 文/朱佳雯‧楊善文‧劉宛昀 写真/宋育玫


季節を問わず、台湾の街角では誰もが片手にドリンクを持つ姿をしばしば見かける。有名なパールミルクティー以外にも、さまざまなドリンクがあり、百花繚乱の様相を呈している。テイクアウト店の密度も高い。

 

台湾では1980年代に「バブル紅茶」旋風が巻き起こった。シンプルな紅茶に創意工夫が凝らされた多様なドリンクが生み出されている。「パールミルクティー」もこの潮流の中から誕生した。なめらかなミルクティーとミルクフォームに、弾力たっぷりのタピオカ(台湾ではこの種の弾力をQQと形容)を合わせ、台湾を代表するソフトドリンクになった。この間、台湾のハンドシェイクドリンクは発展を続けており、近年では地元の農産物を素材とし、健康志向のドリンクが増えている。今号は台湾のハンドシェイクドリンクの魔力を探求してみよう。

 

 

 

 

パールミルクティーシリーズ


五十嵐
波霸ミルクティー


創業20年を超える五十嵐は台南を発祥とする。大と小、二種類のタピオカを同時に提供する希少店。「波霸ミルクティー」は大きなタピオカを用い、「パールミルクティー」では小さなタピオカを用いるが、大、小をミックスタイプもある。タピオカは十分に弾力があり、ミルクティーは風味が豊かで、創業以来高い人気を誇っている。

 

五十嵐 北寧店
Add:台北市松山区北寧路26号
Tel:+886-2-2570-9520
Open:10:00-22:00
Web:www.50lan.com 

 

茶湯会
鉄観音パールラテ


パールミルクティーの創始店で、春水堂傘下のテイクアウトドリンク店。ここでは春水堂30年来のクラシックな風味を味わうことができる。「鉄観音パールラテ」は炭火焼鉄観音茶をベースに、濃厚なフレッシュミルクとミルクフォームを合わせ、芳醇な風味。鉄観音のさわやかな香りに特製タピオカが合わさり、豊かな食感が楽しい。

 

茶湯会 遼寧店
Add:台北市中山区遼寧街48-3号
Tel:+886-2-2750-5059
Open:10:00-21:00

 

丸作
カラメルタピオカフレッシュミルク


台南を発祥の地とする丸作では、タピオカは毎日手作り。カラメルタピオカ、白玉、サボテン、ゴマなど特殊な風味のタピオカを開発し、それにドリンクを合わせる。「カラメルタピオカフレッシュミルク」はフレッシュミルクに純手作りのカラメルタピオカを加える。カラメルタピオカは風味は甘いがさっぱりしており、さわやかな口当たりだ。

 

丸作 東区店
Add:台北市大安区忠孝東路四段181巷43号
Tel:+886-2-2775-5005
Open:11:00-22:00
Web:www.bobatea.com.tw 

 

天仁茗茶
パールフレッシュミルクティー


創立50年を超える老舗の茶ブランド、天仁茗茶は、パールミルクティー、913茶王、茶香ミルク緑茶などの看板ドリンクが人気だ。中でも「パールフレッシュミルクティー」は濃厚な風味のフレッシュミルクブランドDr. Milkerと紅茶とを調和させ、その日作ったタピオカを加える。他店にはない淡い蜂蜜の香りが特徴。

 

天仁茗茶 微風台北駅1階
Add:台北市中正区北平西路3号1階
Tel:+886-2-2375-2138
Open:10:00-22:00
Web:www.tenren.com.tw 


ハンドシェイクドリンク


一芳 


フルーツティー


台中発の一芳は、清新な店構えですぐに話題となった。看板商品のフルーツティーは台湾産のリンゴ、パイナップル、オレンジ、パッションフルーツを用いる。透明なカップの中でフルーツスライスがキュートに踊る。自然な甘酸っぱさのフルーツとお茶のコラボは、さっぱりしてヘルシーだ。

 

 

金鑽パイナップル緑


台湾金鑽パイナップルを使ったドリンクも一芳の人気商品の一つだ。ジューシーで甘く、濃厚な香りがある金鑽パイナップルを煮てパイナップルシロップを作り、緑茶と合わせる。パイナップルの果肉と自然な香りが楽しい。

 

 

一芳 民生店
Add:台北市松山区民生東路4段66号
Tel:+886-2-2716-6363
Open:平日10:00-20:00、休日11:00-20:00
Web:www.facebook.com/yifangtea


迷客夏 


大甲タロイモフレッシュミルク


迷客夏は自社経営の「緑光牧場」で生産する、ナチュラルでなめらかな口当たりのフレッシュミルクに、台中大甲のタロイモを合わせる。蒸したタロイモの綿密な食感はフレッシュミルクとベストマッチ。淡いタロイモの香りが漂う。砂糖を加えずに、タロイモ顆粒をかむ際に発散される自然な甘みを楽しもう。フレッシュミルクとは完璧な組合せだ。

 

 

冬瓜フレッシュ豆乳


高雄で生産される「高雄9号大豆」を用いて作る豆乳は、芳醇な香りと口当たりで、牛乳が飲めない人にもぜひ試してほしい。台湾伝統の飲み物である冬瓜茶にこの豆乳を加えれば滑らかさがプラスされ、これにさらに迷客夏の特製白色タピオカを加える。

 

迷客夏 遼寧店
Add:台北市中山区遼寧街38号
Tel:+886-2-2775-5569
Open:9:00-22:30
Web:milkshoptea.com/zh_TW


樺達奶茶 


美容ミルクティー


1982年に高雄で創業された樺達奶茶は、シンプルな品揃えで、ほとんどが紅茶、プーアール茶、緑茶とフレッシュミルクの組合せ。サイズも一種類しかなく、氷は加えず、甘さも一定で、注文がわかりやすいという。「美容ミルクティー」は紅茶をベースにプーアール茶とフレッシュミルクを合わせ、甘さは中程度。甘さ控えめの「益寿ミルクティー」もお勧めだ。

 

樺達奶茶 南西店
Add:台北市中山区南京西路1号(FAVtory快.食.尚)
Tel:+886-2-2563-5088
Open:日曜-木曜11:00-21:30
金曜‧土曜11:00-22:00

 

芭楽芭 


芭楽紅龍果


桃園中原夜市で生まれた芭楽芭は、天然フルーツ、水、砂糖を用い、カラフルで美味なヘルシージュースを作る。ビタミンCと食物繊維が豊富なグアバをベースに、パッションフルーツ、レモン、オレンジ、パイナップルを加えたジュースはバラエティ豊か。中でもドラゴンフルーツとの組合せは、その色彩が目をひく。まずは揺すって均一に混ぜてから飲もう。

 

 

芭楽芭 台北東区店
Add:台北市松山区大安路一段22号
Tel:+886-2-2776-1680
Open:11:00-23:00
Web:www.guava-juice.com

 

CoCo都可 


百香双響炮


CoCoの超人気ドリンクは、甘酸っぱいパッションフルーツジュースをベースにしている。豊かなパッションフルーツの香りが心地よく、口に含めば果粒、食物繊維が豊富なナタデココ、弾力たっぷりのタピオカの三つの食感が楽しい。さわやかな味わいとしっかりした噛みごたえの、新鮮な食体験ができる。

 

養楽多緑


さっぱりした緑茶に、甘酸っぱい乳酸飲料をミックスすれば、緑茶の苦味がある乳酸ドリンクの出来上がりだ。腸内の善玉菌を増やせるとあって、台湾女性に熱烈に愛されている!

 

 

CoCo都可 慶城店
Add:台北市松山区長春路470号
Tel:+886-2-2712-3081     
Open:9:30-20:30
Web:www.coco-tea.com

 

Comebuy


柑橘大吉嶺


焙煎で香りを出したダージリン茶葉とオレンジで作られるドリンクに、低温高圧滅菌技術を用いて抽出されたオレンジの自然なジュースを加える。濃厚な茶の香りと甘酸っぱいオレンジの滋味が味わえ、すっきりした後味で、油っこい料理のお伴にも最適だ。

 

Comebuy 慶城店
Add:台北市松山区慶城街14-1号
Tel:+886-2-2719-1879
Open:8:30-22:00
Web:www.comebuy2002.com.tw/home.php

 

水巷茶弄 


コラーゲン愛玉小紫蘇


ナチュラル、ヘルシー、フレッシュがブランドイメージの水巷茶弄のイチオシ。低カロリーで食物繊維が豊富な小紫蘇(バジルシード)に、柔らかくなめらかな愛玉ゼリーを加え、天然のサンゴ藻類から抽出したコラーゲンを合わせる。一杯で豊富なコンニャク食物繊維が摂取でき、美容と健康にいいばかりか、満腹感も得られる。

 

水巷茶弄 八徳店
Add:台北市松山区八徳路四段54号
Tel:+886-2-2747-8513
Open:9:30-22:30
Web:www.teaplus.com.tw

 

Sharetea


ウーロン茶オレ


歇脚亭(Sharetea)は全世界に多くの支店を持つが、伊通店は台湾唯一の旗艦店だ。ここのお勧めはウーロン茶オレ。濃厚なフレッシュミルクとウーロン茶が融合し、お茶とミルクが醸し出す芳醇な食感をもっともよく味わえる。

 

Sharetea ブランド旗艦店
Add:台北市中山区伊通街123号
Tel:+886-2-2506-3869
Open:10:00-21:30
Web:www.facebook.com/shareteacafe

 

コンビニドリンク
台湾コンビニで見かける人気のドリンク大集合!

 

泰山 仙草蜜


仙草蜜は天然の仙草に蜂蜜を加え、プリンのような食感の仙草ゼリーを加える。1985年の発売以来、すでに30年以上の人気を誇り、台湾を代表するドリンクの一つ。暑気当たりに効くといわれる仙草蜜は、夏に欠かせないドリンクだ。

 

統一 パパイヤミルク


街頭でよくみられるパパイヤミルクはセブンイレブンでも買える。果肉が赤いパパイヤはビタミンAが豊富。これに濃厚な牛乳を加えれば、甘さと香りの完璧なコンビの出来上がりだ。夏季限定のスイカミルクも見逃せない。スイカの風味を損なわないよう低温で加工してあるので、スイカジュースと牛乳が溶け合う美味はクセになる。

 

統一 山芋ハトムギ豆乳


セブンイレブンの朝食人気ナンバーワン。山芋、ハトムギ、豆乳はどれも身体もいい食材だが、その組合せがこれほど美味とは意外な発見だ。山芋の濃厚な口当たり、ハトムギの香りが楽しめるほか、一瓶で満腹感が得られるのも人気の秘密。冷たいままでも、暖かくしてもおいしい。

 

飲氷室茶集 ミルク緑茶


文芸とドリンクのイメージを結びつけた飲氷室茶集シリーズは、ここ数年常に人気の商品だ。ミルク緑茶のほか、ウーロンミルクティー、フレッシュミルクティーもある。ミルク緑茶は甘みが強く、緑茶とミルクがちょうど良く融合している。なめらかな舌触りで、緑茶の香りも楽しめる。

 

ファミリーマート ベリーミックスジュース


ファミリーマートが最近発売した自社ブランドシリーズは、斬新なパッケージデザインが話題を呼んだ。このジュースシリーズは、ベリーミックスジュースのほかに、リンゴジュース、ポンカンジュース、ニンジンミックスジュースがある。どれも果汁100%。ベリーミックスジュースは葡萄、リンゴ、パイナップル、グアバ、イチゴ、ブルーベリーを含み、果肉と種も味わえる。

 

ファミリーマート コールドプレス製法 ウーロン茶


ファミリーマートの自社ブランドシリーズ、コールドプレス製法茶は、台湾産の茶葉を100%使用し、コールドプレス(HPP)技術により、茶葉からそのまま茶を抽出する。無添加を強調した透明なボトルとボトルの中の舞う茶葉は、発売と同時に話題をさらった。ウーロン茶のほかに、四季春、日月潭紅茶もある。茶葉を飲まないようご注意。
 

NEWS

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《Meet Colors!台湾》第2弾
渡辺直美さんが台湾観光親善大使に

 


 日本市場を対象に2016年末から「Meet Colors!台湾」キャンペーンを展開中の台湾政府交通部観光局は、長澤まさみさんに台湾観光大使を託し、PR動画を公開しているが、それに引き続きインスタグラムで553万のフォロワーを擁する渡辺直美さんに親善大使への就任を要請した。

 

 台湾観光キャンペーン第二弾にあたるのが現在日本を巡回中の「渡辺直美 Naomi’s Party」。そのなかで渡辺さんは自ら「台湾部屋」を企画し、日本の友人たちに台湾の特色を紹介している。そのほか「Meet Colors! Taiwan INSTAMPRALLY(IG台湾達人認定)」サイトでは。渡辺さんほか20名のインスタグラマーが共同して台湾のセールスポイントをアップしている。こうしたSNSの影響力を通じて新しい層に台湾の多彩な魅力が浸透しているところだ。

 

 同時開催の「台湾の色彩・INSTAMPRALLY認定」活動では、自身のIGネームで5枚以上の写真を投稿し、hashtag "meetcolorstaiwan"の審査をパスすれば「Meet Colors!台湾」IG達人に認定され、認定者のコードネームがサイト上に紹介される。

 

活動特設サイト
go-taiwan.net/meetcolorsTW/index.html

 

2016年12月8日、大阪で開催された親善大使就任記者会見


昨年の来台旅客は再度一千万人突破


 昨年度一千万人目の来台者が2016年12月11日誕生した。前年より9日早い達成だった。幸運の旅客は韓国釜山の韓成恩(HANSEONGEUN・女性)さんで、中華航空CI 187便で12月11日21時30分に桃園国際空港に降り立った。その場で交通部観光局の周永暉局長らから熱烈な歓迎を受けた。観光局は往復チケット・宿泊券・電子交通クーポンのほかマスコット「喔熊」ギフトなどを贈呈し祝福するとともに、台湾での貴重な体験をぜひ同胞にお伝えいただくよう要請した。

 

各年度来台旅客者数


年度  来客数

 2010  5,567,277人 

2011  6,087,484人 

2012.  7,311,470人 

2013  8,016,280人 

2014  9,910,204人 

2015  10,439,785人 

2016.12.11 1000万人突破
 


トラベル特集ーー「台中」沿岸部の旅

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文/劉宛昀 写真/宋育玫


台中市大肚台地以西の海辺に面した一帯を当地の人は「海線」と呼ぶ。鉄道に起因するようである。行政地区としては大甲・清水・梧棲・沙鹿・龍井を含み、いまなお純朴な風貌を残す。そうした風土に加え、希少な生態資源である高美湿地や海岸の夕景がツーリストの人気を集めている。当地はまた台湾中部の漁・農業の重鎮の地位を占め、台湾最大の海鮮直売センターがある梧棲漁港を擁する。毎年旧暦三月の媽祖巡行も地方を代表する祭事としても世界的に知られる。

 

 

Access#
台中沿海部には台中国際空港・高速鉄道台中駅あるいは台湾鉄道台中駅・大甲駅・清水駅・沙鹿駅から市バス・タクシーを利用。

 


清水


高美湿地  


大甲渓南岸に位置する高美湿地は水生植物やシオマネキの聖地であるとともに、秋から冬にかけて多くの渡り鳥が飛来する。貴重な動植物の生態を保護するために、政府は約700ヘクタールを保護区に設定し、観察のために長さ691メートルの木道をしつらえている。

湿地には特殊な造形の景観橋がかけられ、橋上には歩道・自転車道・展望台が設置されている。海岸には台湾でも唯一といわれる紅白をまとった高美灯台が屹立する。近海を通る船舶の道標であるとともに、当地を代表するランドマークである。また夕景が美しく、2016年度HISサイト上で秋季もっとも訪れたいスポットに選ばれた。

 

高美湿地Web:www.gaomei.com.tw 
高美灯台開放時間:夏季(4/1-10/31) 9:00-18:00、冬季(11/1-3/31) 9:00-17:00
月曜休館
Access:台湾鉄道清水駅より178・179号市バスで高美湿地ビジターセンターへ。あるいはタクシー利用。


清水眷村文化パーク.港区芸術センター


清水眷村文化パークの建築群は日本時代の軍需工場の宿舍で、戦後は国軍家族の官舎に割り当てられた。六十年余の歳月を経た建物は一時荒廃していたが、現在「眷村文化・展示・創作」空間にリノベーションされている。「眷村」とは大戦後設置された国軍家族の集落を指す言葉である。例えば書店「寄風冊店」では眷村史にまつわる文物を展示するとともに、観光ガイド・文学書を閲覧に供している。パーク向かいの港区芸術センターは福建伝統の建築様式を模した文化施設で、優美な中国風の庭園を擁し、さまざまな展示やパフォーマンスが披露されている。

 

清水眷村文化パーク
Add:清水区中社路信義巷41号
Tel:+886-4-2228-9111
Open:10:00-17:00、月曜・国定休日休館
Web:qingshuiartvillage.com 

 

港区芸術センター(清水眷村文化パーク向かい)
Add:清水区忠貞路21号
Tel:+886-4-2627-4568
Open:9:00-17:30、月曜休館

Access:清水駅前から303・304号市バスで港区芸術センター下車

 

 

牛罵頭遺跡 鰲峰山公園展望台


「牛罵頭」は清水の旧称で、ここはかつて清水神社があったところ。戦後は陸軍の営地に利用されていたが、現在展示空間に生まれ変わっている。館内には当地の遺跡から発掘された文物を陳列し、4500年から3000年ほど前の人びとの暮らしぶりが再現されている。後方の展望台からは清水区が一望できる。

 

牛罵頭遺跡のある鰲峰山公園は、俗に「清水公園」と呼ばれている。最高点に設置された展望台からは180度の眺望が楽しめ、夕景の名所として人気だ。園内には親子で楽しめる遊具のほか自転車競技が開催できる「自由車場」が用意されている。日本時代の防空壕にあたる「鬼洞」も参観可能。

 

牛罵頭遺跡文化パーク(鰲峰山公園内)
Add:清水区鰲海路59号
Open:9:00-17:30、月曜休園
Web:niumatou.taichung.gov.tw

 

鰲峰山公園
Location: 清水区鰲海路

 

清水鬼洞
Add:清水区鰲峰里大街路観音巷36-8号
Tel:+886-4-2627-0151#306
Open:土曜・日曜9:00-15:00、平日は要事前予約

Access:台湾鉄道清水駅から111号市バスで鰲峰山公園・牛罵頭遺跡文化パークへ

 

紫雲巌


鰲峰山の麓にたつ紫雲巌は二百年余の歴史がある。清水地区の著名な観音廟で、観世音菩薩を祀る二階建ての正殿は見事な建築を誇る。周辺には清水ならではの小吃の名店がひかえる。

 

Add:清水区大街路206号

 

グルメ


阿財米糕


阿財米糕は清水の名物。しっかりした歯ごたえのもち米の中にとろけるようなバラ肉が入る。温かいスープといただきたい。

 

Add:清水区西寧路105号
Open:10:00-19:00、月曜定休

 

士官長擀麺

創業50年余、三代目が受け継ぐ老舗の麺店。朝から昼食時まで地元の人ともに観光客でにぎわう。こしのある麺は毎日手作り。看板の「擀麺」のほか、メニューにないまかないの「麺片」が馴染み客に人気。幅広の麺にゴマだれ・肉そぼろ・ニンニクがのった隠れた逸品。

 

 

Add:清水区中社路5-37号
Open:6:00-13:00、水曜定休

 

光復街無名圓仔湯 


路地裏にかかる真っ赤な「圓仔湯」の看板が目印。「湯圓」とは台湾伝統の白玉のこと。オーナー兄弟が小さな店舗で具材豊富な花生湯(ピーナッツ)・紅豆湯(ぜんざい)・甜湯圓を売っている。テイクアウトも可。

 

Add: 清水区光復街23号(光復街25号隣の巷)
Open: 7:30-18:00、火曜定休


梧棲


梧棲観光漁港


台中港内の梧棲漁港は清水区に属するが、古来の名称を残している。台湾最大の海鮮直売センター擁し、夏には龍紋鯊(サメ)、秋にはエビ・カニ、冬にはボラ・マナカツオと四季に応じ、当日水揚げされた各種海産物を直接購入し、レストランエリアで料理してもらえる。また梧棲漁港は夕景の名所として知られるほか、観光漁船に乗ってクルージングやイルカウオッチングにチャレンジできる。

 

 

Add:清水区海濱里北堤路30号
Open:9:00-20:00
Access:台湾鉄道清水駅から111号市バスあるいはタクシーで梧棲観光漁港へ

 

朝元宮‧梧棲老街


漁業基地である梧棲では海の神様「媽祖」が心の拠り所となっている。梧棲老街上の朝元宮は1856年の創建で、300年の歴史をもつ媽祖神像が祀られている。旧暦三月になると媽祖巡行のパレードがおこなわれ、漁港で祈福の儀式が執り行われる。

 

Add:梧棲区梧棲路140号 
Access:台湾鉄道清水駅より306号市バスで朝元宮へ。

 

グルメ


林異香齋


1912年創業の菓子店。看板の「鹹蛋糕」は玉子・砂糖・小麦粉のみを使った海綿状のカステラに豚肉・赤玉ねぎ・シイタケの餡を詰めたスナックで、地元民には懐かしい味だ。そのほか牛角麺包(台湾風クロワッサン)・老婆餅・緑豆椪などが人気商品。

 

 

Add:梧棲区梧棲路170号
Tel:+886-4-2656-2339
Open:9:00-20:00

 

海龍海産部


梧棲の多くの海鮮レストランなかでも老舗の有名店。メニューは季節や水揚げに応じ、多士済々。店頭の水槽でお好みの素材と調理方法をオーダーする。炸蚵酥(カキの揚げ物)・烤魚下巴(カマ焼き)・蛤蠣湯(ハマグリのすまし)となどがお薦めとか。

 

 

Add:梧棲区梧棲路152号
Tel:+886-4-2656-3381
Open:11:00-21:00

 

榕樹下豆花


海鮮のあとは、ガジュマルの下で豆花のデザート。紅豆豆花・粉圓豆花・花生(ピーナッツ)豆花のほか、チョコとミルクがコラボした「双色豆花」も人気。

 

 

Add:梧棲区民族街9号
Tel:+886-4-2657-0477
Open:月曜-土曜10:00-21:30、日曜10:00-18:00

 

沙鹿


美仁里彩繪巷 

 

沙鹿駅から徒歩数分で美仁里。自治会長の呼びかけで、町内の美化に取り組み、美秀巷と新平巷沿いに半世紀前の暮らしぶりを再現する壁画が描かれている。かつて美仁里で日常見られた酒家・果物屋・学校・衣装店・そば屋・三輪車など、その細密な表現と鮮やかな色彩が話題になり、画中の人物と記念写真を撮るのが流行中である。

 

 

Location:沙鹿区美仁里。美秀巷より入る
Access:台湾鉄道沙鹿駅から徒歩約5分

 

 

好好聚落  Golden Ville


食事処・工房・展示空間がコラボした空間。将来は老人介護住宅や憩いの公園が併設される予定。園内の建築はいずれもコンテナが再利用されている。入口そばの好好小館は欧風の食事と飲み物を提供。一方カラフルなコンテナの中に入ると木製のバイクやサーキットカー、バッタなどが並べられ、童心の世界が待つ。

 

 

 

Add:沙鹿区鎮南路永福巷7号
Tel:+886-4-2636-8826
Open:10:00-17:30、火曜休館
Ticket:お一人入場料NT$50(好好小館でNT$100以上消費すると好好聚落に無料で入場できる)
Access:台湾鉄道沙鹿駅からタクシーで約5分
Web: www.facebook.com/agoldenville 

 

 

秋田武咖啡 Akita Take Coffee


店長夫婦自身が飼っている「小武(TAKE)」という秋田犬をにちなむネーミングのペットカフェ。外壁にはコーヒーを飲む秋田犬が描かれ、客人たちの撮影スポットになっている。もう一匹は「黒美人(KUROMI)」という可愛いわんちゃん。店内でコーヒー・花茶・スイーツ・スナックを提供。チーズ、クレームブリュレ、チキンカレーが人気とか。

 

 

Add:沙鹿区中山路378巷46号
Tel:+886-4-2665-7881
Open:10:00-20:00、水曜定休
Access:台湾鉄道沙鹿駅から徒歩約15分


大甲


鎮瀾宮


大甲駅近くの鎮瀾宮は1732年の創建。中部の信仰の中心にふさわしく、廟内外に見事な彩色と彫刻が施されている。正殿には大甲媽祖神像のほか註生娘娘・観世音菩薩など諸神を祀る。旧暦三月になると本島沿海部の台中・彰化・雲林・嘉義にまたがる巡行が展開される。行進は徒歩で8泊9日にわたる。沿路、各地の媽祖廟に立ち寄りつつ、最後に鎮瀾宮に戻る。近年は遠来の観光客も加わって、ますます盛大に発展。いまや台湾中部を代表する祭事である。鎮瀾宮周辺には文昌祠・林氏貞孝坊という清代から残る市の史跡があるので、あわせて訪れたい。

 

 

鎮瀾宮
Add:大甲区順天路158号

文昌祠(補修中。2018年完成予定)
Add:大甲区文武路116号

 

林氏貞孝坊
Location:大甲区順天路・光明路交差点

Access:台湾鉄道大甲駅から徒歩で各スポットへ

 

グルメ


王元吉炸粿


メニューのない小吃店だが、メインは菜頭粿(大根もち)・肉粿・蚵仔(カキ)粿など。いずれも食材を米と大豆の粉で揚げており、さくさく感が決め手。とくに茄子(ナス)肉餡がジューシーと人気。

 

Add:大甲区文武路37号
Open:8:00-17:00

 

大甲芋頭城


大甲はサトイモ製スイーツで有名だ。夏にはサトイモアイスと酸梅を組み合わせた「芋球酸梅氷」が暑気払いに最適。冬は蜜の入ったサトイモと手作り芋圓の温かいスープが人気。

 

 

Add:大甲区育徳路68・70号
Open:10:00-18:30

 

裕珍馨


創業50年の有名菓子店。バター入りの餡がほっこりする「奶油酥餅」は大甲土産に欠かせない。鎮瀾宮への参拝者もお供えによく購入するという。

 

Add:大甲区光明路67号
Open:8:30-22:00

 

大甲媽蚵仔


新鮮な牡蠣がたっぷり入った蚵仔煎(カキオムレツ)・蚵仔麺線(ソーメン)が人気。

 

 

Add:大甲区蒋公路127号
Open:11:00-20:00

 

一路発


爽やかな楊桃汁(スターフルーツジュース)がメインの店。リーズナブルな価格で量はたっぷり。緑豆沙・緑豆沙ミルクも地元民愛用の飲料だ。

 

 

Add:大甲区蒋公路133号
Open:10:00-24:00


大安


阿聰師芋頭文化館


台中で名高い「芋頭酥」を発明した呉聡朝は「阿聡師」と呼ばれる。若いときから菓子作りに勤しんできた彼は、当地の名産に注目し、1998年に「芋頭酥(サトイモ入りちんすこう)を産み出し、大甲を代表する土産物に成長させた。彼はまた「奶油酥餅(バターケーキ)」の発明者であり、半世紀以上にわたって地元の食材を使った名品にチャレンジしてきたほか、大甲の隣大安区に教育と展示を兼ねた観光工場を設置している。工場で生産されている餅菓子の80%はサトイモが原料。そうしたサトイモを使った菓子のDIY課程も用意されている。展示エリアでは、台湾イモの品種、伝統菓子の歴史と生産器具など、大甲の菓子文化を学ぶことができる。

 

 

Add:大安区興安路168号(大甲駅からタクシー利用)
Tel:+886-4-2671-3077
Open:8:00-17:00
芋頭酥DIY: 時間は10:00・14:00の二回。要事前予約。製作個数4個の場合お一人NT$200 / 6個の場合NT$280。ガイドとDIYの所要時間は約1.5時間。


龍井


個性派の宿


T-life Hostel 


東海夜市から徒歩5分、東海大学・路思義教会からも約15分と至便な立地。学生街に接し活気ある地区だが、館内はきわめて閑静。部屋は2人用と8人用があるほか、女性専用ゾーンも設置されているので、一人旅でも安心だ。

 

 

Add:龍井区新興路27巷10号
Tel:+886-989-610-980
Web:tlifehostel.com 

 

 

Matchbox Hostel 


東海大学の近隣に位置し、古い建物をレストランとホステルに改装した。三階建てで、一階と二階は復古調のバーとホステル、三階は露天の芝生になっている。ローカルな雰囲気で、アットホームのように自在に過ごせそう。建築の外壁に彩色が施され、人気の撮影スポットになっている。

 

 

Add:龍井区新興路13巷16号
Tel:+886-905-150-623
Web:www.facebook.com/MatchBoxTaichung
 

コラムー台灣の光 第25回 「人も会場も流動する南の夜市」

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みなさんこんにちは。このコラムでは、台湾常連観光客である私(胖太子)の目線から見た台湾のよいところやよいものなどを「台湾の光」として読者の皆様にお届けしています。

 


 この原稿を書いている今日は2016年12月24日、ぼっちクリスマスを回避するために高雄へ向かう飛行機の中です。「逃げるは恥だが役に立つ」ということで、2017年も少しでも台湾の魅力を皆様にお伝えできるように努力してまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。今日は台南に留学した日本人の友人に現地の友人を紹介する予定で、今から夜が楽しみでなりません。台南の夜のお楽しみの一つといえば、情熱的な夜市があげられるでしょう。


 私が初めて台南の花園夜市を訪れたのは、今から8年前だったかと思います。仕事で知り合った友人に「夜市は台北より南の方が面白いよ!」と連れ出され、バイクの後ろに乗っけてもらってたどり着いた先はまるで海底にギラギラと明かりがともるド派手な竜宮城のような場所でした。夜市に入っていくと、定番の食べ物やドリンクスタンドといったもののほかに、フリーマーケットのように衣服を売る屋台、インテリアグッズや健康商品を売る屋台、射的やスーパーボールすくい、子供向けの遊具やロデオマシーン、はたまたおもちゃのオークションをやっている屋台(台湾語だったので、何を言っているかわかりませんでしたが、やり取りは面白かったです)などなど友人が言っていた「南の夜市の方が面白い」が夜市を一周するとよくわかりました。あまりに面白くて熱中していたら、帰りの新幹線の時刻を過ぎてしまったのは今では懐かしい思い出です。北部の夜市がビルの谷間の路地で展開されることが多いのに対し、南部の夜市は昼間何もない駐車場のようなところに夜になると突如として現れるために、北部の夜市に比べて開放的だったのもとても印象的でした。

 


 南部の夜市は「流動夜市」とも言われ、曜日ごとに開催する場所が変わることが多く、屋台も「月・水・金・日は●●夜市、木・土は××夜市」といった具合にその機動性を生かして複数の夜市を渡り歩いていることも少なくありません。どこで夜市が開かれているかはホテルのフロントで聞いてから出発するとよいでしょう。また、夜市までの交通のアクセスは台北ほどよくないのが少し残念ですが、漢字でかかれたメモをタクシーの運転手さんに渡せばどこにでもアクセスできるのも台湾のいいところ。広い空が広がる情熱的な南の夜市を今年は楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 


胖太子(ぱんたいず)
仕事で台湾を訪れるうちに、いつしか仕事を忘れて台湾を訪れるようになった日本人。最近は季節に1回どころか月に1回台湾を訪れないと発作が起きる。外見は「電音三太子」にそっくりとかなんとか…。
 


 

台湾鉄道ーー途中下車の旅 集集線 懐かしい景色の中、新しい冒険にでかけよう

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集集線
懐かしい景色の中、新しい冒険にでかけよう

 


二水駅を起点とする全長約30キロの集集線は、台湾鉄道で最も長い支線。日本時代には蔗糖や材木の運搬、さらに発電所の発達により沿線は大いに栄えたが、後に衰退。1999年9月21日の921大地震では大きな被害も受けた。近年は懐かしい景色が残る観光路線として復活。気になる駅でぶらりと降りる、そんな小さな冒険が似合うエリアだ。

 


Access:
台湾鉄道:台北駅から台中駅を経由して二水駅での乗換えがおすすめ。
台湾高速鉄道:台中駅で下車後、通路連結されている台湾鉄道新烏日駅へ乗換え、二水駅で集集線へ乗換が便利。


集集線:駅ごとに下車してゆっくり楽しむなら一日乗車券(二水・車埕間NT$90)の利用がお得。台中駅、新烏日駅、二水駅等で購入可。 


台湾鉄道:www.railway.gov.tw/tw

 

 


車埕駅


集集線の終着駅である車埕駅。周辺には日本時代の木材業旧跡が残る。小さな山里の街に、往時の栄華の残り香を感じることができるだろう。木材業の街らしく、名物は木桶弁当。木桶は記念に持ち帰ることができる。

 

車埕駅 駅舎


「最も美しい小さな駅」とも呼ばれる車埕駅。現在の駅舎は921大地震で損壊後、日月潭国家風景区管理処により修復されたもの。素朴な木造駅舎と開放的なプラットホームを雄大な自然が囲み、のんびりした時間が流れる駅だ。


木業展示館

日本時代から続く南投の木材集散地であった車埕。旧製材所を再整備した資料館には当時のひきこみ線やクレーンなどが材木と共に展示されており、作業工程や現地の木材業の歴史を学ぶことができる。木材加工DIY体験コーナー、カフェや土産物販売所も併設。木工品のほか、農産品や茶葉で蒸し焼きにした卵といった珍味も購入できる。

 

 

Add:南投県水里郷民権巷110-2号
Open:月-金9:30-17:00
     土日祝9:30-17:30

 

車埕酒荘

梅の生産に携わる南投県水里郷農協が運営母体のギフトショップ。看板商品は梅酒。アルコール度数の異なる梅酒は飲み口や味わいも異なる。試飲して好みのものを選んでみよう。爽やかな甘みの梅ビネガーもおススメ。

 

 

Add:南投県水里郷民権巷118号
Open:10:00-18:00


貯木池


かつて大量の原木が保存されていた貯木池。池のほとりにはクレーン小屋が、道路をはさんだ資料館側には、製材所と駅へと材木を運ぶ線路が残されている。池の周りの遊歩道には樹々が枝を伸ばし、のどかな眺めが広がっている。


水里郷農会 真梅館

 

車埕駅となりにある、南投県水里郷農協直売所。梅製品、純粋蜂蜜、茶葉、醤油など、南投県の特産品を中心に取り扱う。農協ならではの品ぞろえと、手ごろな価格が魅力的。ついつい買いすぎてしまうかも。

 

 

Add:南投県水里郷民権巷111号
Open:8:30-17:30

 

水里駅


街を見下ろす高台に建つ駅舎は、薄桃色の壁が可愛らしい西洋風建築。プラットホームには旧式のY字型雨除け屋根が残され、懐かしい雰囲気がただよう。駅舎前の階段も、この駅の特徴の一つになっている。

 

水里蛇窯

山の中にひっそり佇む日本時代から続く陶器の里。「蛇窯」とは、陶器を焼く登り窯の一種。山の傾斜を利用し造られた窯が真っすぐ伸びている様子から「龍窯」ともいう。水里の蛇窯は台湾最古のもの。921大地震で倒壊したが、窯主が2000年に完全修復し、現在は陶芸文化園として観光客に公開している。現在も陶器の制作販売が行われており、観光客も茶碗制作などのDIYを楽しむことができる。陶製の芸術作品や茶器などの展示も見ごたえがある。

 

 

Add:南投県水里郷頂崁村水信路一段512巷21号
Open:8:00-17:30、水曜定休
Web:www.snakekiln.com.tw/index.php
Ticket:NT$150

 

鵝肉大王

下町の熱炒店は、食事にも飲みにも使える食堂。店名の通り、ジューシーなガチョウ肉が絶品と人気を集め、地元民からも観光客からも熱い支持を集めている。一品ごとの量が多いので、様子を見ながら注文してみよう。

 

 

Add:南投県水里郷民生路358号
Open: 11:00-23:45


豆花松の豆乳プリン

手作りの豆乳プリンは、もっちりとした絹ごし豆腐のような食感。優しい豆の香りを残してつるりと喉に滑り込んでいく。お好みのトッピングを選んだら、夏はかき氷、冬はホットでいただこう。

 

 

Add:南投県水里郷鉅工村民族路232号
Open:8:30-18:00

 

 

集集駅



鉄道や林業が有名な集集線沿線にあって、実はバナナの産地として名高い集集鎮。集集産バナナは、もっちりとして味わい深く、かつては日本の天皇に献上されていた歴史を持つ。多彩な歴史を探す散歩に出かけてみよう。

 

集集駅


総ヒノキ造りの優美な駅舎は、921大地震により壊滅的に破損してしまった日本時代建設の駅舎を、同じ建築法で再建したもの。2017年1月には駅施設および駅前広場の再整備が完成し、さらに快適に旅行を楽しめるようになった。


Jijibanana観光工場

DIY体験やバナナ製品製造過程の展示などを通して、楽しくバナナについて学ぶことができる観光工場。バナナチョコレートなど、集集産バナナを使ったスイーツが絶品。試食ができるのでどんどん試してみよう。戸外の生態園では、鑑賞用から食用まで、数多くの見たことがない種類のバナナに、びっくり! カフェコーナーあり。

 

 

Add:南投県集集鎮富山里大坪巷38号
Open:9:00-17:00
Web:www.jijibanana.net
Ticket:入場無料・有料のDIYは要予約

 

集集市区サイクリングロード 


集集鎮の市街地を中心に、市内の観光地を巡るサイクリングロード。平坦なコースなので、のんびり観光を楽しむことができる。線路と並んで走る区間では、列車と並んで風になれるかも。

 

名前のない麺屋さん

小さな路地にひっそり佇む麺屋には、名前がない。メニューもない。供されるものは肉そぼろ麺、ワンタン、豚肉の醤油煮込みなど、いたってシンプルだが、懐かしい美味さがある。地元っ子に愛される人気店だ。

 

Add:南投県集集鎮集民街20号
Open:9:00-17:30、土曜定休

 

明新書院

清代の光緒八年(1882年)に建立された書院には学問の神である文昌帝君が祀られており、往時は私塾としての機能も備えていた。以前の建物は921大地震により損壊したが、現在は修復を終え再公開されている。

 

Add:南投県集集鎮東昌巷4号
Open: 6:00-21:00

 

軍史公園


駅からほど近い静かな公園には、台湾の軍で実際に使用されていた本物の戦車や戦闘機、ロケットなどが展示されている。近づいて見上げると、存在感に圧倒される。航空機や軍事機器に興味がある人は必訪。

 

Add:南投県集集鎮民権路96号

 

武昌宮

921大地震により倒壊した本殿が永久保存されている震災遺跡として、全国に名を知られる。倒壊した本殿の中から信者によって救い出された主神上帝公神像は、日々髭が伸び続けているとされ、霊験あらたかであると崇められている。

 

Add:南投県集集鎮八張街181号

 

 

二水駅


集集線の始点駅であり、台湾鉄道西部縦貫線との交差駅でもある二水駅。景勝地を巡ることができるサイクリングロードが人気だ。天気が良ければ、駅前の貸自転車屋で自転車を借りてサイクリングを楽しんでみたい。


蒸気機関車陳列場


二水駅の北側には、蒸気機関車の陳列場が設けられ、CT278と345の二台の蒸気機関車が展示されている。うち日本製のCT278は「蒸気の女王」と呼ばれる優美な機関車。270型機関車は台湾に数台しか現存せず、たいへん貴重なものだ。

 

古い町並み


現在駅前から伸びる光文路と員集路の交差点あたりから、街の成長と共に発展した二水老街。彰農米糧、英源医院旧跡など、日本時代に建設されたレンガ造りの美しい大正バロック建築が残されている。

 


謝東閔故居(家政中心)


実践大学付属の家政中心敷地内奥に、台湾初の副総統を務めた謝東閔が学校に寄贈した旧宅が保存されている。家政中心の三階には、優れた人格者として二水の人々に敬愛されていた謝東閔の遺品や資料の展示もある。


Add:彰化県二水郷光化村光化二巷5号

 

二水観光サイクリングロード


二水駅を起点に、集集線の線路沿いを濁水駅まで全長約15キロで結ぶサイクリングロード。季節の花や緑が心地よい田園風景を眺めながら、観光名所を巡ることができる。走行距離は体力と相談して、無理のないように楽しもう。


 

ホテル特集ーーブティックホテル

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文/視野創異行銷 写真/各ホテル


思い出に残る旅にとって、宿は必須の条件。近年、台湾観光の発展にあわせ、宿泊スタイルの多様化が進んでいる。中でも視覚を重視し、ホテルに対する先入観を一新する形で登場したのがブティックホテルと呼ばれるジャンルだ。快適な客室と真心のサービスに加え、設計や環境に物語性を盛り込み、旅人に夢を抱かせる観光スポットの一つにもなっている。今号では台湾北部、中部、南部の代表的ブティックホテルをご紹介する。

 

SWIIO HOTEL DAAN 二十輪旅店(大安) 


2015年末、台北市内の大安路と東豊街の交差点に既存のビルをリノベーションしてオープン。幾何学状の外観がひときわ印象的な七階建てで、30余りの客室を有する。館内はモノトーンを主軸にゴールドとシルバーを配し、シンプルでスッキリしたインテリアが落ち着いたモードを醸す。一階のレストランではコンチネンタルブレックファーストを提供。客室では無料Mini Bar、カプセル式コーヒーマシンが利用できる。バスタブ付きを希望するゲストは予約時にはリクエストが必要だ。

 

 

一階のレストラン「Le Blanc」は青を基調としたインテリアで、壁面はレトロな鏡面仕上げ。床のモザイクタイル、アンティーク調の大理石テーブルがゆったりした雰囲気を作り出している。朝食のほかランチ、ディナー、ドリンクを提供する。

 

 

Add:台北市大安区大安路一段185号
Tel:+886-2-2703-2220
Web:www.swiio.com

 

HOTEL PROVERBS 賦楽旅居


台北市東区のSOGO忠孝館後方に位置する。華泰グループ五軒目となるホテルで、五つのタイプ、42の客室と屋上庭園のほか、会議や大小の宴会に使用できる多機能ホールを擁する。内外ともに台湾を代表する陳瑞憲の設計で、金属、レザー、木材、ファブリックを組み合わせた洗練された内装が特徴だ。陳昶福Fudyがプロデュースした「TK SEAFOOD & STEAK」が一階にあり、プライムビーフと季節のシーフードが楽しめる。屋外にシガーバーを擁する「EAST END」は3階にあり、カクテルとBar foodを提供。人気のベーカリー「驢子L’IDIOT BAKERY」には毎日作りたてのパンとスイーツが並ぶ。

 

 

Add:台北市大安区大安路一段56号
Tel:+886-2-2711-1118
Web:www.hotel-proverbs.com

 

 Home Hotel大安館


MRT忠孝復興駅からわずか徒歩3分、SOGOデパート商圈に近接し、137室を擁する。「Made In Taiwan」をモットーに、地元の設計ブランドと提携し、台湾ならではの個性と特色を前面に出している。大安館の設計は「台湾先住民のスピリッツ」がコンセプト。内装は木材とアースカラーを基調にし、客室は先住民の意象を取り入れてデザインアップされている。先住民の言葉で「素晴らしい」を意味する「Fancalay」は、イタリアン/フレンチをベースにしたフュージョンスタイル。「Home Hotel」というネーミングにはアットホームなホテルライフへの期待が込められている。

 

 

Add:台北市大安区復興南路一段219-2号
Tel:+886-2-8773-9000
Web:www.homehotel.com.tw/daan.php

 

RED DOT HOTEL 紅点文旅


前身は35年の歴史を擁する「銀河大飯店」で、有名デザイナーと建築士の手によりシンプルで落ち着いた空間にリノベーションされている。遊園地とのコラボが設計コンセプトで、一階ロビーには、二階からつながるらせん状の滑り台がある。金属の材質がネオンサインのように反射し、バブルソファ、ルバニチェアといったアートな家具が配され、愉快でおしゃれな印象。客室は我が家にいるようなくつろぎが配慮されている。

 

 

Add:台中市中区民族路206号
Tel:+886-4-2229-9333
Web:www.reddot-hotel.com/jp

 

璞樹文旅


逢甲夜市、西大墩公園に近く、徒歩15分で夜市のグルメが楽しめるロケーション。「呼吸する宿」をコンセプトに、建物は樹木に覆われたかのような外観をしている。ロビー内のウォーターウォールには「枝垂れ柳」を模したアートがかかり、自然の光が降り注ぐ空間はナチュラルで爽やか。

 

 

館内には四つのタイプ、42室を擁する。客室は天井が3.2メートルと高く、ゆったりと落ち着ける。最高の睡眠を保障するため、全館でアレルゲンを減らす医療用空気清浄機が使用されている。最上階のレストランでの朝食はセミブュッフェスタイル。大きな窓からの夕景も素晴らしい。一階ロビーにはスープ専門店「璞SOUP」が入る。厳選食材を使ったスープは、ヘルシーさも美味しさも折り紙つきだ。

 

Add:台中市西屯区黎明路三段235号 
Tel:+886-4-2451-0235
Web:www.treeart.com.tw

 

TEASCAPE CHIAYI 桃城茶様子 


アジアで初めての「阿里山茶」をテーマとしたブティックホテル。茶を聞き、茶を嗅ぎ、茶を目にし、茶に触れ、茶を味わい、茶を感じるという感覚体験を提供する。客室内の設え、館内のディスプレイ、各施設のディテールもお茶がコンセプト。嘉南平原を俯瞰しながら銘茶を味わったら、茶染め体験にもチャレンジしよう。9階「N23.5° Sky Lounge」のインフィニティプールもお薦めのスポット。

 

 

 

Add:嘉義市東区忠孝路516号 
Tel:+886-5-228-0555
Web:www.hotelday.com.tw


冒煙的喬就是公寓旅店


「SMOKEY JOE’S」は南台湾では著名なエスニックレストラン。二十数年前に塩埕埔でオープンした小さなバーを皮切りに、墾丁、台南にも出店。2015年末には、地元に戻って、こだわりの宿「就是公寓旅店」とバーを開業した。ホテルはMRT塩埕埔駅から徒歩わずか5分。愛河、高雄港真愛ハーバー、駁二芸術特区といった有名観光スポットにも近い。

 

 

館内はアメリカンレトロを基調にしたインテリアと内装が印象的。各客室にテーマがあり、復古調の家具にアート作品が見事にコラボしている。バーのメニューはウエスタンスタイルで、アイスバインやシーフードpizzaがおすすめだ。酒類、ジュース、コーヒーほかドリンク類も充実している。

 

Add:高雄市塩埕区五福四路91号
Tel:+886-7-521-0987
Web:www.smokeyjoes.com.tw

街道散策ーー台北MRT行天宮駅

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台北MRT行天宮駅
庶民の暮らしと信仰に出会う一日

 

企画構成/朱佳雯 文/張立宇 写真/張立宇‧視野創異行銷


台北市内の行天宮は、荘厳で雅やかな外観を誇り、台北市民の信仰の中心となっているばかりでなく、台湾の民間信仰を体験できる貴重な観光スポットのひとつである。環境保護の観点から、線香や紙銭を使った参拝を禁止しているにもかかわらず、季節を問わず境内では多くの信徒が一心に祈りを捧げている。

 

周辺の大通りにはオフィスビルが立ち並ぶ。しかし一歩路地に入ると住宅街が広がり、濱江・松江といった生鮮市場は毎朝喧騒に包まれる。また緑あふれる栄星花園は昔から住民の憩いのスペース。最近は個性的なレストランやカフェも続々進出し、路地裏の風景にも微妙な変化が生まれつつある。

 


行天宮


創建は1968年。商売の神様、関羽(関聖帝君)を主神とすることから市民の人気を集める。境内には青い法被を身に付けた女性たちがいて、参詣の仕方をアドバイスしてくれる。魂を体内に戻す「収驚」と呼ぶ儀式を行うのもこの女性たちの役割で、順番待ちの長い列ができている。行天宮前の地下街では多くの占い師たちがそれぞれの方法で人々の悩みに耳を傾けている。


栄星花園


民間の公園としては大きな規模をもつ欧風のフラワーガーデンで、広々とした緑と池水が配置され、市内でホタルを観察できる数少ないスポットである。子どもたちのアイデアを取り入れた遊び場には、砂場や人造大理石を使った滑り台があり、親子で楽しめる憩いのエリアになっている。

 

松江市場


加工食品から生鮮食材、さらには雑貨類までを扱う伝統的な市場。アイテムによりエリアが分かれ、朝早くから地元の人たちで賑わう。商売熱心なお店の人たちとの交歓も微笑ましい。近くには小さな公園もあって、四季を通じ多くの庶民が集う。

 

濱江市場


「第二果菜批発市場」が正式名称。「批発」は卸売りの意味で、北台湾における青果物取引の一大拠点である。品数は豊富で、そのクオリティや鮮度にも定評がある。付近には台北魚市があるほか、肉類・青果物を扱う榮濱市場もあり、さまざまな食材がそろう。

 

飛行機通り


濱江街180巷からは、台北松山空港を離着陸する飛行機を間近に見ることができる。飛行機が頭上を次々に通り過ぎ、爆音とともに強烈な風を巻き起こす。目と耳で機体を感じることができるこの場所は、カメラマンご愛好のポイントだが、狭い路地なので安全に注意したい。

 

 

市場で地元を感じよう


松江市場


 生鮮品が取引されている市場ながら、午後4時以降になると、錦州街一帯に焼き物や滷味(ルウェイ、煮物の屋台)、麺やご飯ものなどさまざまな屋台が姿を現す。多種多様なグルメがひしめき合い、アフターファイブにとってなくてはならないエリアとなっている。

 

沈記原汁牛肉麺

吉祥松江店

 

 日中は地下にある「沈記原汁牛肉麺」は、午後4時を過ぎると錦州街に屋台を出す。厚切りのすじ肉を使っており、その柔らかさは絶品。スープは、牛骨に肉のスープを加えて煮込んだもので、甘みがあってさっぱりしている。ご当地スイーツの老舗「吉祥松江店」は、夏はかき氷、冬場はピーナッツスープ(花生湯)やぜんざい(紅豆湯)、竜眼のおかゆがメイン。伝統の技を駆使したスープ類は寒い日には心から温まりそうだ。

 

沈記原汁牛肉麵
Add:台北市中山区錦州街222号地下49番店舗
Open:11:00-16:00(地下店舗)、16:00-24:00(錦州街)

 

吉祥松江店
Add:台北市中山区錦州街222号1階31番店舗
Open:7:00-22:00

 

濱江市場

 

 食材の宝庫「濱江市場」そばには、長年地元に親しまれてきた食べ物屋が立ち並ぶ。「安安海鮮」には市場から仕入れたばかりの新鮮な海産物がそろっている。刺身のセットは好きなものを組み合わせて購入できる。通り沿いにある「米粉慶」もお勧め。看板メニューのビーフンスープ(米粉湯)は、小エビと油ネギ・キンサイ(芹菜)を載せたシンプルなものだが、あっさりとした味わいがある。油豆腐(台湾風の厚揚げ)など小皿料理も味わってみたい。

 

安安海鮮

米粉慶

上引水産

 

 

 世界各地から取り寄せた高級魚介を提供している「上引水産」は、立ち飲み式スタイルを台湾で最初に確立した店で、体裁を凝らした店内で寿司や海鮮料理が味わえる。食品の販売を行っているほか、焼き物や煮物の注文にも応じており、楽しみ方はいろいろ。

 

安安海鮮
Add:中山区民族東路410巷29号
Open:火曜-金曜7:30-14:00、土日7:30-17:00

月曜定休

 

米粉慶
Add:中山区龍江路356巷59号之1
Open:火曜-日曜5:30-13:00、月曜定休

 

上引水産
Add:中山区民族東路410巷2弄18号
Open:6:00-24:00
Web:www.addiction.com.tw


カフェ店で一休み


SMOR Gafe 時墨創意空間 
ギャラリーでコーヒーを味わう

 

 もとは2人のアーチストのアトリエを兼ねたプライベートな空間だったが、人が集まるにつれ、カフェとして一般に開放し、スナックやドリンクを提供するようになったという。

 

 

 天井を高く取る設計によって自然光を大きく取り入れ、テーブルの配置もゆったりとして、心地よい開放感を演出。店内に配置されたアートは、それ自体が空間の主人公となっており、いつでも間近に楽しむことができる。展示作品は二か月に一度入れ替わるため、店内のムードはそのたびに新鮮な雰囲気に包まれる。

 

 

 素材にこだわる飲み物のほか「不簡単軽食」が名物。メインディッシュにサラダとマッシュポテトが付いており、ヘルシーで、しかもボリュームも十分だ。

 

Add:中山区吉林路299巷6号
Open:13:00-22:00

 

木白甜點店
日本とフランスが融合したスイーツ

 

「木白」というその名前が表しているように、明るい色調の木材と気品のある白壁が特徴。片隅のタイプライターや木製の家具とマッチしてクラシカルな雰囲気を演出している。オープンキッチンから、菓子づくりと真剣に向き合うパティシエたちの姿がうかがえるのも楽しい。

 

 

 フランス帰りの若いパティシエが創作するスイーツは「お茶」がモチーフ。和風の趣も加わった看板メニューの「向陽」は抹茶とレモンカスタードで仕上げたプチタルト。「苔玉」は抹茶ムースで、キャラメルの飴が小さく飾り付けられている姿も美しい。抹茶やほうじ茶、コーヒーのほかドリンク類はいずれも納得のいく味わいだ。

 

 

 

Add:中山区松江路226巷8号
Open:12:00-21:00
 

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