Quantcast
Channel: 台湾観光のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 817

特別企画ーー新竹小旅行

$
0
0

2017.7.30まで市内各所でランドアートの作品展開催中!

 

企画構成‧文/朱佳雯 写真/宋育玫


 台湾本島西北部の新竹県は日照時間が長く、年中乾いた風が吹く土地柄。ケイ素の生産地でも知られ、それが肉団子(摃丸)とビーフンのほかガラスという三大名物を生んだ。新竹を訪れる機会があれば、城隍廟で肉団子とビーフンを味わったあと、香山を訪れてガラス工芸を鑑賞し、新竹ならではの風土に触れてみたい。
 
 

新竹市内

新竹公園(1916パーク)


 18ヘクタールの広さを誇る新竹公園は、大正年間、1916年の創設。当時、新竹庁長だった高山仰が計画したが、第一次大戦と重なったことから整備は難航し、全体が完成したのは1926年になったという。園内には、台湾で最も歴史ある市立動物園のほか、麗池、ガラス工芸博物館といった名所がある。新竹市は「1916パーク」を新たな観光名所にするべく、新たな施設の整備を続けている。

 

辛志平校長宿舎


 「辛志平校長宿舎」は、新竹中学校の歴代校長が官舎として使ってきたもので、同じく大正年間の1922年前後に建てられたという。現在は市の史跡に指定され、常設展示や館内ガイド、喫茶サービスがある。「舊是経典」グループのブランド家具やクラシカルな工芸品、北欧の伝統家具を配し、古風なたたずまいをみせている。

 

Add:新竹市東区東門街32号
Tel:+886-3-522-0351
Open:校長旧家(参観)10:00-17:00、舊雨辛知亭(喫茶)12:00-19:00
     月曜定休

 

城隍廟とその周辺


新竹の城隍廟(チェンホアンミャオ)は1748年の創建。細部まで緻密に仕上げられた木彫は、各地から集められた一流の職人の手になるもので、芸術的にも歴史的にも価値が高い。旧暦1月15日の元宵節(小正月)には、境内の内外に飾り付けられた灯篭が彩を競う。廟の周辺にあるグルメも見逃せない。定番のビーフンや肉団子のほか、蚵仔煎(オアチェン、カキのオムレツ)や肉圓(バーワン、肉団子をデンプンで作った皮で包んだもの)、肉燥飯(バーソープン、そぼろ肉の煮込みをのせたご飯)、潤餅(ルンピン、野菜や肉を巻いた生春巻)など庶民の味も楽しんでみたい。台湾風ミートパイ「竹塹餅」も新竹の名産である。

 

新竹城隍廟
Add:新竹市北区中山路75号
Open:4:30-22:00

 

築コーヒー


 新竹公園の目の前という絶好のロケーションに昨年オープンした。2階のガラス窓から見下ろすと、緑豊かな美しい景色を一望できる。建築やインテリアデザインで豊富な実績を持つアーチストがプロデュースした店内には独創的な家具やアイディアが取り入れられている。展示スペースを兼ねており、ゆっくりコーヒータイムが楽しめる空間である。

 

Add:新竹市東区公園路312号
Open:月曜-木曜10:00-18:00
     金曜-日曜10:00-20:00
     水曜定休

 

新竹国際ランドアート・フェスティバル 2017.7.30まで開催中!


 自然のなかに作品を構築するランドアートの祭典が開かれている。新竹では初めての開催だ。内外から招かれた15組のクリエーターが、新竹駅裏側と1916パーク(新竹公園)を含むエリアでランドアートを繰り広げている。1913年に松ヶ崎萬長(まつがさきつむなが)の設計による新竹駅が竣工するなど、新竹は都市の整備が進み、この百年に深みのある風土が育まれた。今回のフェスティバルにあわせ、駅裏のアートとあわせて、動物園やガラス工芸博物館を参観したい。

 

Web:

https://www.facebook.com/Hsinchu.International.Land.Art.Festival/

香山(シャンサン) 


香山駅


 1928年開業時の駅舎が残る。台湾で数少ないヒノキ造りで、すべての木材を阿里山から調達したという。典型的な入母屋造りで、2014年に修復されるや、多くのファンが集まる観光名所になった。

 

香山天后宮


 香山(シャンサン)は港町として早くから開発され、清代には台湾と中国を結ぶ重要な貿易港のひとつになった。このため、多く人たちが航海安全の神、媽祖に信仰を寄せる。香山駅から徒歩10分、香山天后宮は台湾で最も古い媽祖廟のひとつで、市の歴史建築に指定されている。

 

ガラス工芸 
玲瓏(レイロウ)窯

ガラス工芸職人林瑤農氏

 


 ケイ素と天然ガスという天然資源に恵まれたことから、日本時代にガラスの製造技術が導入され、新竹を代表する産業に成長した。当初は実用的な食器が中心だったが、近年は細密な芸術作品の創作が重点となっている。

 


 1988年創業の玲瓏(レイロウ)窯で制作を行う新竹出身の林瑤農はガラス職人の家に生まれ、3歳でガラスに触れて以来この道50年という。デッサンや彫刻などを通し改めて美術への理解を深めるとともに、無数の失敗を乗り越えて独特のガラスアートを生み出した。林氏ならではの作品は、1300度の高温状態で溶けているガラスに炎を当て、吹き、色を着け、形を整えていくことで生み出される。作品の生命力とフォルム、醸し出される雰囲気、表情、色が、流れるような手さばきによって瞬く間に生み出される。創作のプロセスはすべて代々受け継がれてきた熟練の技に支えられている。飽くなき探求心を原動力にして、林氏は自らに対する挑戦を続け、「錦鯉聚宝」や「聚宝瓶」など極めて完成度の高い作品を生み出している。数々の受賞歴にも納得である。

 

吹きガラス体験

 


 創作の様子を見ることができるほか、ガラス工芸品の購入や親子での吹きガラス体験なども行える。

 

 

Add:新竹市香山区中華路六段78号
Tel:+ 886-3-518-1258
Open:月曜-土曜 8:00-17:00、日曜定休
Web: www.facebook.com/yaonong1988
 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 817

Trending Articles